言葉の暴力

卓上四季 10/18

今年4月、仙台市の中2男子がいじめを訴えて自殺した。驚くべきは、周囲から嫌がらせを受けていただけでなく、教師2人も粘着テープで生徒の口をふさぐなどの体罰を加えていたことだ。覚えている人も多いだろう。

体罰は言語道断だ。けれど、物理的な行為がなければ構わないというものではあるまい。教師にきつい言葉で怒られれば、子どもがショックを受けることくらい分かりそうなものだ。

今年3月に福井県で自殺した中2男子も、クラス担任と副担任から厳しい指導や叱責(しっせき)を繰り返されていた。「(周囲が)身震いするぐらい」怒られたり、宿題を出していないことについて土下座して謝ろうとしたりしたこともあったという。

教育委員会の報告書は、厳しすぎる指導による精神的なストレスの高まりが原因とする。「言葉の暴力」と言われても仕方あるまい。

行きすぎた指導で子どもが自殺に追い込まれる、「指導死」という言葉もある。札幌では2013年、高1の男子生徒が教師から一方的に叱責されて自殺したとして、道に損害賠償を求め係争中だ。よそ事ではない。

一人一人の教師が、自分の子どものころを思い出してほしい。教師は、常に頼れる大きな存在だったはずだ。その教師に厳しくしかられ続け、見放されたと思ったら、子どもにとって学校はこの上なくつらい場所になってしまう。悲劇を繰り返してはならない。


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