のんきに生きる

天鐘 10/16

 八戸市出身の鈴木登紀子さんは御年92歳。NHKの『きょうの料理』では「ばぁば」の愛称で親しまれる、現役の料理研究家だ。近著『のんきに生きる』(幻冬舎)で、驚くほど前向きな生き方をつづっている。

「年相応の病気」と本人は書くが、糖尿病から大腸がん、肝臓がんなど相次ぎ経験。だがクヨクヨせず「なんとかなるわ」とやり過ごす。病床でも小さな幸せを見逃さず、おいしい食べ物で人生を豊かに彩る…。

中でも目にとまった文章がある。「今日よりは明日、明日よりは明後日(あさって)。この歳でも、少しずつでいいから成長したい」「これからの人生で、今日が一番若いのです」と。

失礼ながら、卒寿を過ぎても未来を見据える積極性。人生を楽しみ他人も幸せにできる生き方って、こんな感じかも。テレビで見せる笑顔の秘密が分かった気がする。

さて、未来を見据えると言えば、八戸市民には大切な機会だろう。昨日、市長選と市議補選が始まった。市が誕生して88年。ばぁばより少し若いが、課題は山積だ。かじ取り役とチェック役を決める必要がある。

降ってわいた衆院選につい目が奪われがちだけど、日程が決まっていたのはむしろこちらの方。衆院選同様、しっかり1票を投じたい。今日よりは明日、明日よりは明後日。八戸市が少しでも成長を続けられるような政策を、次の4年間の未来像を、候補者は誠実に語ってほしい。


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鈴木登紀子 / 著 

46歳で料理研究家デビューをしたのち、40年以上にわたってNHK「きょうの料理」に出演し続けている、ばぁば、こと鈴木登紀子さん。92歳になっても元気満々の秘訣は、日々の生活の考え方、過ごし方、食べ方にありました。その秘密を本書で初公開! とはいえ、年相応に、それなりのご病気は経験されていますが、がんすら逃げて行く、楽天的な思考法は幅広い年代の人にとって役立つはず。本書を読むと、毎日が楽しくなるだけでなく、おいしいものを食べることがいかに幸せなことなのかが実感できます。
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