自殺

金口木舌 9/18

夏休みが終わり、子どもたちの元気な笑顔が学校に戻ってきた。友達との再会を楽しみにしていた子も多いだろう。一方で、長い休みの残りを数え、ため息を漏らす児童生徒も多かったに違いない。

ため息だけで終わればいいが、自ら命を絶つ子どもが少なくないことは、深刻な問題だ。内閣府がまとめた1972~2013年のデータによると、18歳以下の子どもが自殺した日は、夏休み明けの9月1日が突出して多かった。

自殺の原因は、小中学生が「家族からのしつけ、叱責(しっせき)」など家庭生活に関するものが多いが、高校生は「学業不振」「進路に関する悩み」が増える。いじめや友人関係などの悩みもある。

9月や4月の新学期が始まる前後に件数が増え、夏休み期間中は減る傾向があった。15年版自殺対策白書は「休み明けの直後は大きなプレッシャーや精神的動揺が生じやすい」と指摘している。

文部科学省は、子どもの悩みの早期発見など、夏休み明けの自殺予防で対応を強化するよう、都道府県教育委員会などに通知している。相談態勢の強化や居場所づくりなど、民間団体を含めた取り組みが全国で広がっている。

大事なのは、悩みを抱える子を孤立させないことだ。SOSを見逃さないよう見守る必要がある。子どもたちには、知っておいてほしい。生きる道は、学校の外にもたくさんある。

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