「 道 」

歌:宇多田ヒカル
作詞:宇多田ヒカル 作曲:宇多田ヒカル

黒い波の向こうに朝の気配がする
消えない星が私の胸に輝き出す
悲しい歌もいつか懐かしい歌になる
見えない傷が私の魂彩る

転んでも起き上がる
迷ったら立ち止まる
そして問う あなたなら
こんな時どうする

私の心の中にあなたがいる
いつ如何なる時も
一人で歩いたつもりの道でも
始まりはあなただった
It's a lonely road
But I'm not alone
そんな気分

調子に乗ってた時期もあると思います
人は皆生きてるんじゃなく生かされてる

目に見えるものだけを
信じてはいけないよ
人生の岐路に立つ標識は
在りゃせぬ

どんなことをして誰といても
この身はあなたと共にある
一人で歩まねばならぬ道でも
あなたの声が聞こえる
It's a lonely road
You are every song
これは事実

私の心の中にあなたがいる
いつ如何なる時も
どこへ続くかまだ分からぬ道でも
きっとそこにあなたがいる
It's a lonely road
But I'm not alone
そんな気分

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明窓 8/21

 歌手・宇多田ヒカルさん(34)の本名は「光」と書く。名前の通り、活動歴と名声は輝かしい。天然水のテレビCMで奥大山の清流にたたずむ姿も様になる。ただ、表情や歌詞には憂いや影が見え隠れする。亡き母で人気歌手だった藤圭子さんの記憶と重なるからだろう。

圭子さんは2013年8月22日、マンションの13階から飛び降りた。享年62歳。「薄幸の歌姫」の衝撃的な最期から明日で4年になる。

死の4日後、ヒカルさんは自身のサイトに後悔の念をつづった。精神の病に苦しんでいた圭子さんの言動に翻弄(ほんろう)され、どう支えたらいいか悩んだ。そして、何もできなかったという。

一方で、圭子さんについて「正義感にあふれ、誰よりもかわいらしい」「娘であることは誇り」と敬愛と感謝の言葉も残した。ヒカルさんにとって圭子さんは人生の影であり、光でもあった。

親子の歩みをどう受け止めて生きるか。昨年発表した曲「道」に思いを込めた。「一人で歩いたつもりの道 でも始まりはあなただった」「心の中にあなたがいる いつ如(い)何(か)なる時も」。ストレートな歌詞が聴く者に問い掛ける。「あなたたち親子も、そうでしょ」と。

筆者は五十路(いそじ)を目前にする。年を取ったのか、両親は健在なのに「道」を聴くと涙腺がゆるむ。親子で共にした喜怒哀楽や、受け継いだ長所短所の数々が思い浮かんでしまう。「ありがとう」。口にするのは父の日や母の日にとっておく。それまでは背中を見て学び、知らず知らず導かれた道を懸命に歩む。

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