又吉投手の球宴初選出

金口木舌 7/8

 うれしいニュースが飛び込んできた。プロ野球中日の又吉克樹投手(浦添市出身)が球宴に初選出された。プロ4年目、憧れの舞台を「テレビで見るものだと思っていた」と素直に喜んだ。

岡山・環太平洋大学卒業後に台頭した遅咲きだ。西原高校時代は「控えの控え」。3年間、一度も公式戦で投げていない。しかし、無名の投手が心掛けたのは、届きそうな目標を掲げることと、その期限を切ることだった。

大学進学後は「レギュラーになる」「球速140キロ以上投げる」を挙げてクリア。教員免許を取得後、選んだ独立リーグ香川では「2年の区切りで、結果が出なければ野球を一切やめる」決意で臨み、初年度に最多勝を獲得した。

中日入団時には「困った時は又吉と言われる信頼を得たい」と抱負を述べた。入団から3年間、セットアッパーとして毎年60試合以上に登板、今季は先発も任され初完封も果たした。負けが込む苦しいチーム事情の中、存在感は年々増す。

中学野球の島尻地区大会を制した伊良波の保護者と話す機会があった。自身の息子は控えというが「又吉投手のように努力を諦めずにいこう」と、親子の合言葉があるという。

又吉投手の雑草のような力強い歩みは、後輩たちの見本になっている。花開く時期やその舞台は人それぞれだ。努力を続ける先に、飛躍のきっかけがきっと待っている。
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