先割れスプーン

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三山春秋 6/19

 昼食でいつものカレー屋さんに行くと、スプーンの先端が三つに割れた先割れスプーンが出てくる。カツカレーのカツを、フォークのように刺せて便利だ。毎日使っていた小学校の給食が懐かしい 。

 県教委に聞くと、今の給食で先割れスプーンを使用している学校は「たぶん無いと思う」。箸の使い方を覚えなくなるとか、犬食いを助長するとか、とかく評判が悪くて給食から姿を消したのだ 。

 だが有用なものは生き残る。沼田市に唯一の工場がある東商化学(本社・東京)は、プラスチック製スプーン、フォークなどの製造で全国トップシェアという。先端をフォーク状にしたフォークスプーン、片側にギザギザを入れたカッター付きスプーンなど、スプーンだけで40種類を作っている 。

 先割れスプーンをさらに進化させ、アウトドアをはじめ多様化した食のニーズに応える。意外なメード・イン・グンマの活躍を知ると、スプーンにふと愛着がわき、楽しく使ってみたくなる 。

 6月は政府提唱の「食育月間」で、毎月19日は「食育の日」。社会全体で子どもの食を考える日だ 。

 給食の質は確かに向上したのだろうが、それ以前に給食費が払えない子どもの貧困・格差がいたたまれない。みんなで先割れスプーンを使ったあの頃と比べ、おいしく食べているのだろうか、楽しくやっているのだろうか。
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