パンダの赤ちゃん

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「 つばめの母さん 」  
金子みすゞ

ついと出ちゃ
くるっとまわって
すぐもどる。

ついいと
すこうし行っちゃ
またもどる。

つういつうい、
横町(よこちょ)へ行って
またもどる。

出てみても、
出てみても、
気にかかる、

おるすの
赤ちゃん
気にかかる。

…………………………

編集日記 6/13
   
 わが家の駐車場の軒下に、今年も一組のツバメのカップルが巣を作った。まだ卵はかえっていないようだが、雄と雌が顔を見合わせて「チュピッ、チュピッ」とさえずり合っている姿がほほ笑ましい

 ひなが生まれると、親鳥は餌を運びに忙しく巣を出入りすることになるだろう。金子みすゞの詩「つばめの母さん」が思い浮かぶ。「ついと出ちゃくるっとまわってすぐもどる。(中略)出てみても、出てみても、気にかかる、おるすの赤ちゃん気にかかる」

 ツバメほど子育ての様子を間近で見せてくれる野鳥はいない。ひなが成長する姿を毎日見ていると、いつの間にか自分が親鳥になったかのように喜んだり、心配したりしているから不思議だ。

 上野動物園ではきのう、ジャイアントパンダの赤ちゃんが生まれた。上野動物園でのパンダ誕生は5年ぶりだ。ただ、そのときの赤ちゃんは残念ながら生後数日で死んでしまっただけに、園の関係者には「今度こそは」との強い思いがにじむ。

 多くの国民も、親になった気持ちで赤ちゃんパンダの健やかな成長を願っているだろう。動物園でかわいらしい姿が見られる日まで、静かに見守りたい。とは言っても赤ちゃんの様子が気にかかる。

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