ADD

天地人 6/5

 発達障害の一つADD(注意欠陥障害)であることを明かし、モデルなどで活躍する栗原類さんは近著「発達障害の僕が輝ける場所をみつけられた理由」(KADOKAWA)で、発達障害は「脳のクセ」と説明している。

 コミュニケーションをうまくとれない。忘れっぽい。音に敏感-。誰でも少なからず心当たりのある特性でも、極端にバランスを欠くため生きづらさを抱えてしまう。脳機能の障害が原因とされるが、環境を整え正しく対処すれば、ある程度の訓練で生きづらさは解消できると、著書は栗原さん、母親、主治医らの視点で伝える。

 発達障害を抱える子と親の会を取材したことがある。ざわざわと落ち着かない子どもたちに「静かにして」と声を上げても響かない。ある母親が黒板に赤い星のマークを書いた。「お友達が話している間、この星を見ていてくれますか」。

 「静かにする」とはどういうことか。より具体的な言葉や動作に置き換えると伝わりやすい。耳から入る情報より視覚から入る情報が理解しやすいのは、子どもたちの多くに共通していた。

 特性に合った少しの手助けと、失敗しても周りが待ってあげる時間と。それぞれの速度で「輝ける場所」を見つけることができる学校や社会であってほしい。金子みすゞの詩「私と小鳥と鈴と」の言葉にもあるように。<みんなちがって、みんないい。>
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