昨日の自分に勝つ

金口木舌 6/2

スポーツの世界で、非科学的な練習法や「根性論」が見直されるようになって久しい。県内では約9割の学校が、部活動に週1日以上の休養日を設けている。

社会に出れば困難に直面することはあり、根性で乗り切れることもある。ただ、根拠もなしに「頑張れば何とかなる」というだけでは説得力に欠ける。

スポーツの現場を取材していると、緊張して本来の力を発揮できない選手がいる一方、のびのびとプレーし、勝利をつかむ選手もいる。最近は、心理学の専門家のアドバイスを受ける選手やチームも増えている。

どうしたら一生懸命練習した成果を試合で発揮できるのか。以前、メンタルトレーニングコーチの石垣愛一郎さんに取材した。答えはシンプルだった。「ライバルは昨日の自分」。「コントロールできるのは『今』と『自分自身』だけ」。

昨日の自分よりうまくなれるよう「少し頑張ればできるようになること」を考え練習に励む。終わったことや未来について思い悩むより、今できることに向き合う。大切なのは何に集中すればいいかを明確にし、そのことだけに取り組むこと。

勉強や仕事でも生かせる考え方である。県内は、熱戦を展開するインターハイ県予選に続き中体連、高校野球とスポーツ一色になる。最高の舞台で輝くために、何をすればいいのか。答えは自分自身の中にあるはずだ。


文科省通達

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