サツキ

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雷鳴抄 6/2

 サツキもツツジもツツジ科ツツジ属の花木である。では何が違うのか。ツツジは4、5月が花の盛り。サツキはこれより遅れ5月半ばから6月上旬が見頃となる。旧暦の皐月(さつき)からこの名が付いたようだ。

見分け方はまだある。ツツジは新芽が出る前に花が咲く。サツキは新芽が出てからとなる。だが、花はそれぞれに美しく一般の人にはなかなか区別が付かない。

鹿沼市が全国有数の産地となったのは、鹿沼土の存在が大きい。赤城山の噴火で降り積もってできたこの土は気泡を多く含み、通気性と保水性を兼ね備え、サツキの栽培にはうってつけだった。

鹿沼のサツキの先駆者は、市内で旅館を営んでいた福富源次(ふくとみげんじ)氏である。大正時代にサツキを増やす挿し芽に鹿沼土が適していることを見つけた。弟子の吉成木鐸(よしなりぼくたく)氏が品種改良に取り組むなどで産地化に導いたという。

昭和40年代、大ブームがわき起こる。札束が飛び交い、名品だと一鉢数千万円の値が付いた。今は下火となったが、花の美しさのとりことなったファンは依然多い。

ことしで46回を数える鹿沼さつき祭りが5日まで、鹿沼市花木センターで開催中だ。全国の愛好家が手塩に掛けて育てたサツキ盆栽の逸品が、300点も出品されている。見事な枝ぶりに色とりどりの花。浮世をしばし忘れるのに最適なイベントである。

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