笑いは人の薬

天地人 5/27

 笑いは人間に不可欠の原初的な健康法-とフランス文学者の多田道太郎さん。「しぐさの日本文化」(講談社学術文庫)で次のように書いている。<もちろんうれしいから笑うということもあるが、逆に、笑っていると元気がつき、活気がでてくるという面もある>。

 ことわざも笑いの良さを説く。「笑う門には福来(きた)る」や「笑う顔に矢立たず」「笑う顔は打たれぬ」「笑って損した者なし」。ずばり「笑いは人の薬」ということわざもあり、薬と同じく笑いは心身の健康に役立つ、と言い切る。

 青森市内で先日行われた小社主催の東奥情報懇談会では、福島県立医科大学主任教授の大平哲也さんが「笑ってストレス解消! 生活習慣病予防!」と題し講演。笑いが心や体に及ぼす効果や健康との関係について解説した。

 落語や漫才による笑いが、がん患者にどんな影響を及ぼすか-。大阪国際がんセンターは今月からそんな研究を始めたという。2週に1度、落語家や漫才師の公演を患者に見てもらい、免疫力や生活の質の向上につながるか探る。

 初回は桂文枝さんらが病院内のステージで落語を披露した。患者たちは声を上げて笑い「嫌なことを忘れて無になれた」「軽く運動したような爽快感が得られた」と喜んでいたという。研究結果は来春までに発表される。多くの人を笑顔にしてくれるような成果を聞きたいものだ。

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「しぐさの日本文化」
多田道太郎 著
講談社学術文庫 

しぐさは社会の集団につたわる伝承の文化である。本書では様々なしぐさの文化的な意味を紹介している。
日本人特有のしぐさとして筆者が例に挙げているものに「あいづち」がある。
あいづちは聞き手が話者に関心を持ち、理解していることを示すアクションである。私の所持する会話術に関する自己啓発本には、会話で適切なあいづちを打つ方法が書かれていることも多い。日本人にとってあいづちはコミュニケーションツールとして重要なものである。
アメリカ人の教師に「会話中に日本人はたくさん頷づくので、内容を理解していなくても理解しているように見える」と言われたことがある。アメリカは「イエス・オア・ノー」が前提となる社会であいづちが少ない。
日本人は多くあいづちを打つ。その理由を筆者は、共同の前提となる統一された文化があり、相手の感情をいたわることができるためと述べている。
グローバル化が進む現代だからこそ、しぐさの文化的意味を知り、日本の社会的文化を理解するべきだろう。

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12月15日(月)、棚倉町保健福祉センターにて

今回の講演会は、「第2回棚倉町保健協力員研修会・健康づくり講演会」として、棚倉町の健康推進員、民生委員、町民の皆さん約60名を対象に、笑いのある生活から、認知症予防や生活習慣病予防の知識を得て普段の生活から予防をすること、その知識を町全体へ広めることを目的として開催されました。

当日は、「笑いと健康について~笑ってストレス解消!生活習慣予防・認知症予防!~」をテーマに、疫学講座 の 大平哲也 教授に講演いただきました。

講演の中で大平先生は、
● 認知症予防には1時間の歩行や運動
● 食べ物は緑茶やカレーが良いということ
● お酒も飲む量の加減で予防効果になり、ビール1本または酒1合、ワイン2杯程度は認知症になりにくくなること、などをお話ししました。

今回のテーマである「笑い」は、“笑う人に比べて笑わない人は3.75倍認知症になりやすい”ということでした。
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