ほ、ほ、ほ~たる来い

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南風録 5/23

 桜の季節が過ぎ去ると、ホタルを心待ちにする人も多かろう。見頃はまだかとやきもきし、限られたわずかな時期だけ目を楽しませてくれる。はかなくも美しい桜とホタルはどこか似ている。

 開花が観測史上最も遅かった桜に倣ったわけではあるまいが、今年はホタルの出現も遅かったようである。春先の寒の戻りや、シーズンに入っても気温がなかなか上がりきらなかったことが影響したらしい。

 全国から観光客が訪れるさつま町神子(こうし)の「奥薩摩のホタル舟」のスタッフも、ずいぶん気をもんだことだろう。今月半ばを過ぎてから、ようやく川面の光の数が増えてきた。先週末に、乗船した知人は「所々で歓声も上がり、十分楽しめた」と語った。

 「ほ、ほ、ほ~たる来い」。川内川を下るコースの川岸から子どもたちの清らかな歌声が聞こえてきたそうだ。録音かと思っていたら、実際に子どもたちが歌っていた。「日常を忘れ、心が洗われた」と知人。

 ホタル舟では小学6年生の船頭さんが奮闘している。鶴田小の中園大貴君である。同じ船頭の祖父、瀧男さんと組んで舟を巧みに操る。大勢の客を乗せるのは緊張する大仕事に違いない。

 川岸の歌声は大貴君の妹たちだと本紙の記事で知った。一生懸命で、けなげなもてなしがリピーターを呼んでいる。運航最終日の今週土曜日まで予約で満席の盛況ぶりが、それを証明している。


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