プラモデル

大自在 5/12

 プラモデルの面白さは図面を見ながら一つ一つ、部品を組み立てていく過程にある。完成した時のクラシックカーや艦船、名城に想像を膨らませつつ、時間をかけて仕上げる。以前、プラモデルファンが熱く語っていたことを覚えている。

 子どもの頃、模型飛行機作りに熱中し、社会人になってからは一時ラジコンカーが趣味だった記憶を呼び起こせば、つい同感してしまう。説明の図面とにらめっこしながら作っていた時のワクワク感は忘れられない。

 ただし、そういう思いを共有するのは、今やおやじ世代、高齢世代の方が多いらしい。人さし指などを押してゲーム、スマホを楽しむ子どもや若い人たちには十指を駆使するプラモデルづくりは少々苦手なのかもしれない。

 きのう、静岡市で開幕した静岡ホビーショー(一般公開13、14日)の会場でもそんな声を聞いた。プラモデルの裾野を広げるには、まずは子どもたちに興味を持ってもらう必要がある。「工具を使えない子どもに使い方を教えることからやらないと」。

 ファン開拓へあの手この手の作戦も始まっているようだ。作る過程を思い切って省き、作りやすさを強調した新商品には驚いた。塗装不要、接着剤不要などと売り文句が書かれたプラモデルの車は通常より部品数を大幅に減らし、部品ははめ込むだけで完成するという。

 時間をかけて作る喜びはプラモデルの世界に親しんでから味わってもらえれば、という狙いだろう。手先や工具を使うプラモデルはものづくりの原点でもある。おやじに負けじと夢中になってほしい。
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