子育ての常識

滴一滴 4/22

 離乳食としてジュースに混ぜて飲ませた蜂蜜が原因で生後6カ月の男児が死亡―。衝撃的なニュースが今月初めに報じられ、その余波が広がっている。

1歳未満に蜂蜜を与えてはいけないという呼び掛けは母子手帳にも載っている。「子育ての常識」という声がある一方、「知らない」という人も少なくないことが分かってきた。

注目されたのがインターネットのレシピ検索サイトだ。蜂蜜を使った離乳食が多数投稿されており、運営会社が急きょ、注意喚起をするなどの対策に追われた。

実は17年前にも人気漫画で蜂蜜を乳児に与える場面が描かれ、批判を浴びたことがある。原作者は「自分が子育てをしていた時には聞いたことがなかった」と謝罪した。

厚生労働省によると、蜂蜜にはボツリヌス菌が混入していることがある。腸内環境がまだ整っていない乳児が食べると腸内で菌が増え、便秘や哺乳力の低下などの症状を引き起こす場合がある。こうした症例が国内で初めて確認されたのは、今から31年前という。

随分前に子育てを終えた人は、こうした情報に触れていない可能性もある。蜂蜜の容器に大抵は注意書きがあるが、見逃している人もいるかもしれない。父母だけでなく祖父母ら多様な年代が育児に関わる。悲劇を繰り返さないよう、世代を超えて「子育ての常識」を共有したい。

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