まどみちお : さくら

さくらのうた
  まど・みちお

さくらが さいた
さくらが さいた
さくらが さいたと みあげれば
さくらの おくにも
まだ おくにも
さくら さくら さくら さくら
さくらら ららら
はなびら ららら

さくらが ちるよ
さくらが ちるよ
さくらが ちるよと みていれば
まいちる あとから
また あとから
さくら さくら さくら さくら
さくらら ららら
はなびら ららら

…………………………

さくらの はなさん
  まど・みちお

さくらの はなさん
さいたけど
きだから
あるいて こられない
みんなで みんなで
みにいって あげよう

ゆきの ふるひも
かれないで
きょうまで たってて
さいたのよ
みんなで みんなで
ほめにいって あげよう


…………………………

さくら
  まど・みちお

さくらの つぼみが
ふくらんできた

と おもっているうちに
もう まんかいに なっている

きれいだなあ
きれいだなあ

と おもっているうちに
もう ちりつくしてしまう

まいねんの ことだけれど
また おもう

いちどでも いい
ほめてあげられたなあ・・・と

さくらの ことばで
さくらの そのまんかいを・・・


…………………………

さくらの はなびら
  まど・みちお

えだを はなれて
ひとひら

さくらの はなびらが
じめんに たどりついた

いま おわったのだ
そして はじまったのだ

ひとつの ことが
さくらに とって

いや ちきゅうに とって
うちゅうに とって

あたりまえすぎる
ひとつの ことが

かけがえのない
ひとつの ことが
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