いかのおすし

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北斗星 4/15

県央の小学校を訪ねたところ、校庭で遊んでいた低学年の女児が「こんにちは」と駆け寄ってきてくれたのでホッとした。怪しい男が来たと先生に言い付けられないかひやひやしていたからだ。

開放的でいい学校ですね、と先生に伝えると、「校庭に大人がいたでしょ。不審者が入り込まないか教員や生活支援員がそれとなく見回っているのです」と教えてくれた。こちらの動静を注視していたのかもしれない。

これが学校の敷地外となれば監視するにも限界がある。集団下校させたり、地元住民によるスクールガード(見守り隊)の力を借りたりと対策を取っていても万全ではない。子供たちに自分を守るすべを身に付けさせる必要がある。

知らない人について『いか』ない、知らない人の車に『の』らない、あぶないと思ったら『お』おきな声をだす、その場から『す』ぐにげる、おとなに『し』らせる―の危機回避5原則をつなげた「いかのおすし」は基本の『き』だ。

関西では住民同士であっても「あいさつ禁止」としたマンションがあるという。知らない人からあいさつされたら逃げるように、と子供に教えた手前、いっそのこと大人もあいさつをやめてしまおうと発想したようだ。

千葉の小学3年女児の殺人死体遺棄事件で、女児が通う小学校の保護者会長で見守り活動もしていた男が逮捕された。あいさつ禁止どころではない。誰も信用してはいけない、という行き過ぎた教えを広げることになりかねない。

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住んでるマンションの管理組合理事をやってるんですが、先日の住民総会で、小学生の親御さんから提案がありました。
「知らない人にあいさつされたら逃げるように教えているので、マンション内ではあいさつをしないように決めてください」。
子どもにはどの人がマンションの人かどうかは判断できない。教育上困ります、とも。すると年配の人から、
「あいさつをしてもあいさつが返ってこないので気分が悪かった。お互いにやめましょう」
と、意見が一致してしまいました。その告知を出すのですが、世の中変わったな、と理解に苦しんでいます。

引用元:神戸新聞11/4夕刊
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