わかば

光村図書 4年 巻頭詩


わかばを見ると
むねが晴れ晴れする
ぼくら子どもも ほんとは
人間のわかば
天がほら
あんなに晴れ晴れしている。
ぼくらを見まもって。



この詩をどう授業するか。

季節はいつ?
この発問は良かった。
1 春
2 夏
3 秋
の3つの意見がでた。

3 秋の根拠は出なかった。この意見は自然と淘汰された。
1 春
2 夏
のどちらだろうと子どもたちは考えた。
1 春の根拠として「わかば」
2 の根拠として「晴れ晴れ」
が出された。

しかし、子どもたちは
「わかば」「晴れ晴れ」の意味が分からない。晴れ晴れを、晴れて暑いととっている。
国語辞典には以下のように載っている。
わかば=生え出て間もない木の葉。
はればれ=すっかり晴れわたったことを表わす。〔悩みなどが解決して、気持がさっぱりする意に     も用いられる〕

しかし、教室を見回しても、国語辞典がない。国語辞典を調べてこの問題を解決する状況ではなかった。


では、言葉をよく分析して意味を発見させることはできないか。

若葉を、若い+葉とすれば、辞書とほぼ同等の意味が分かる。
普通の葉っぱと若い葉っぱはどう違うの?と聞いてみたらよい。
さらに、追い打ちをかけ、どこで見たことある?と聞けば、冬の間葉が無かった桜の木に若い葉っぱがでている。庭の、ツツジの葉っぱ、土手の柳の木・・・

晴れ晴れを、晴れ+晴れとすれば辞書とほぼ同等の意味が分かる。 
普通の晴れと、晴れ+晴れはどう違うのだろう? と問えば
雲一つ無い、どこまでも真っ青な空のことだと分かるだろう。

この2つの言葉を調べた上で
もう一度
季節は?
と聞いてみれば、春と全員が答えるのではないのだろうか?




ここからが、この詩の本当の学びになる。
言葉の意味や季節が分かったところで、詩のイメージがおそらく持てていないのだ。
それを、どうもたせるか。

私なら、この詩を3つの部分に分けてみる。
1 わかばを見ると
  むねが晴れ晴れする

2 ぼくら子どもも ほんとは
  人間のわかば

3 天がほら
  あんなに晴れ晴れしている。
  ぼくらを見まもって・・・・。

1と3は対になっている。
1の主語は、ぼくらであろう。
3の主語は、天となる。

1と3の同じところはどこだろう?
晴れ晴れする。晴れ晴れしている。というところだろう。
では、本当に同じなのだろうか?
1の晴れ晴れは、気持ちがすっきりしている。(心配一つ無い)
3の晴れ晴れは、本当に青い雲一つ無い空のことだ。

異なるところはどこだろう?
ぼくらは、胸(気持ち)が晴れ晴れとする。
天は、天気のことを言っている。
また
ぼくらは、若葉を見ると晴れ晴れするが
天は、ぼくらを見守って晴れ晴れとする。

2連の役割は
でも、この2つは実は同じだという理由を述べている。
どちらも若葉を見て、晴れ晴れすると・・・・



こうした、詩の内容が分かると、作者の見た景色や、思ったことが分かってくる。
ぼくらは、若葉を見て、気持ちよくなった。
すると、その若葉の上に、青々とした五月晴れの空を見た。
空も、ぼくらと同様に、何か気持ちよくなる理由があるのかな?
そうだ、きっと空にとっては、ぼくら子どもを見ることが、僕らが若葉を見ることと同じことなんだ。
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