春の子ども

東京書籍 3年


春の子ども  門倉さとし


・27年度版
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・旧版
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巻頭詩 春の子ども

「春の子ども」門倉 さとし

ふきのとうが芽を出した
ぴくりっぴくぴくっ
雪のぼうしがあったかい
ぴくぴくぴくくくっ
風のゆびがあったかい

つくしんぼうが目をさます
ぴくりっぴくぴくっ
雪どけ水があったかい
ぴくぴくぴくくくっ
風のせなかがあったかい

風の子どもがあったかい
ぴくりっぴくぴくっ
朝の光があったかい
ぴくぴくぴくくくっ
青い雲があったかい



………………………………………………………………………………


紹介
シリーズ「子ども 詩のポケット」えくすとら2。少年詩に著者の解説付。
春のこども 他27編の少年詩詩集。

目次
Ⅰ空は鏡
 空は鏡
 さりげなく
 風のつぼみ
 冬にさく花がすきです
 燃える
 川のことば
 五月・奥鬼怒途上
 雪燕物語抄
 地雷ではなく花をください
 春のこども
 霧の中
 つつむ
 散る
 枝垂れ
 少年よ 森へ行こう
 風倒木
 海の季節
 母
Ⅱ上高地・初秋
 上高地・初秋
 世界へ
On the Road Children
 空のみずたまり
 とうろう
 消えた風
Ⅲ木の意志
 木の意志
 白い狼
 冬の蛍


門倉さとし(カドクラサトシ)


 木の芽
門倉 さとし  

    木の芽の こどもたちに
    入学式はないけれど
    一本の枝に ならんで
    かおをあげ
    そろって 風をみつめている

    一本の枝は しなやかに
    あおい空へどこまでも

    木の芽の こどもたちに
    卒業式はないけれど
    一本の枝に つながり
    むねをはり
    つぎつぎ 空へとびだしていく

 

なにげなく 風が吹くように
    門倉 さとし  
   
      なにげなく語りかける
     あなたのことばのやさしさを
     どれだけ深く燃やせるでしょう
     言葉すくなに 今日もまた
     歩きつづける あなたがすきです

     なにげなく 花が開くように
     なにげなく笑っていた
     あなたのほほを叩きつけて
     冷たい風が 走ってゆきます
     つらいときほど 人の心を
     暖めつづける あなたがすきです

     
     なにげなく 足をひくように
     なにげなくあるいていく
     あなたの背中の長い影
     少しやせたのが 気になるのです
     なにも言わずに 人の痛みを
     暖めつづける あなたがすきです
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