ヒロシマの傷

学校図書 6年

ヒロシマの傷
         与田 準一

 碑 銘     原 民喜

――遠き日の石に刻み 
    砂に影おち
崩れ堕つ 天地のまなか
一輪の花の幻    ――

「たぶん、
 こどものいたずらでしょう。」

だれかがいった。

ねらい打ちされた碑面に
あばたの傷あとがうずく。
……たぶん
  こどものいたずらでしょう。

「そう、
 こどもがやったこと。
 まさか、おとなの……
 とも、いえないではないか。

 〝腸に針を突き刺された〟いたみ。
ぼくらのいたずらに、
 ヒロシマの傷は、よみがえる。」

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