教職員人事異動

大観小観 4/2

三月は別れ、四月はスタートの時となるのだろうが、三月のどん尻に発表された教職員人事異動が記録が残る平成十三年度以降最大規模という陰で、退職教員一千八十六人に対し、新規採用四百八十八人。半減以下という数字に、改めて三月相次いだ閉校式を思う。

伊勢市の市立今一色小学校と、志摩市では市立船越小学校など六校。津市は美里町の市立小学校三校と同中学校が閉校式をし、四校で小中一貫の義務教育学校「みさとの丘学園」として四月開校する。義務教育学校は学校教育法の改正で昨年に制度化されたばかり。県内初のスタートとなる。

今後十年で教職員を五万人近く減らせると言ったのは財務省で「暴論だ」とかみついたのは文部科学省だが、小中一貫、統廃合は促す。クラスの絶対数が減少し教職員が減らされる。平成二十八年度は全国で四千人減。新年度はさらに減ることが県の教職員人事から垣間見える。

給与削減を巡る県教職員組合との交渉難航で、山口千代己前県教委教育長は組合側が指摘する悪名高い教職員の長時間勤務について、初めて「一定の改善をする必要がある」と認めた。その根底である人員不足という課題に、新年度人事は応えたかどうか。

津市が国の教職員体制もはっきりしない義務教育校へ踏み切ったのは、地域の少子化のためで、子どものためとは議会で明言していない。後続もない。過剰労働解消と学校統廃合は二律背反だが、山口教育長は「子どもたちの夢の実現に手助けができる尊い職業。誇りを持て」など、旧態依然の「聖職者論」を残しただけで去っていった。
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