自ら決めることの厳しさ

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金口木舌 3/28

小学4年生と同程度の学力から猛勉強の末、1年半で難関私大に合格した“ビリギャル”こと小林さやかさん。映画化もされた体験を語る講演会が石川高校で開かれた

素行が悪く、教師と衝突するが一念発起し慶大を目指す。志望の理由は「イケメンがゴロゴロいるから」。受験の技術論ではなく、人間味あふれる語りに生徒たちは引き込まれた。

無謀な夢を持ち、公言する。心弾む動機付けと具体的な計画立てなど、合格への要点を惜しげなく挙げた。特に強調したのは「自分で決める」こと。親に言われたからではなく、自ら決めたからやるとの強い意思だ。

決めたことを貫いた、といえば大相撲春場所の横綱・稀勢の里の活躍だ。優勝街道にあって突然のけがに見舞われたが、自らの意思で出場を続けた。初土俵と同じ春場所で新横綱優勝を果たした。

優勝を決めた捨て身の小手投げは、土俵際の勝負を説いた先代師匠、鳴戸親方(元横綱隆の里)のおかげだという。野球少年だった稀勢の里の素質を見抜き、育ててくれた故人の親方への感謝の言葉がまた涙を誘った。

ビリギャルの小林さんがもう一つ説いたのは、子どもの可能性を引き出す周囲の存在だ。相手を認め、可能性や自発性をいかに高めるか。親子、子弟の関係だけではなく、さまざまな人間関係に応用できる。ひたむきに何かを目指す人から学ぶことは多い。
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