「ざわわ」に込めた思い

20170325163920b47.jpeg


<金口木舌> 3/25

「ざわわ、ざわわ、ざわわ」と繰り返す名曲「さとうきび畑」を作詩作曲した寺島尚彦さんが2004年に亡くなって13年。23日が命日だった。享年73。晩年は沖縄に通い、沖縄で、東京で、「非戦の誓い」を訴えるコンサートを重ねた

寺島さんの遺志を形にと「さとうきび畑」の歌碑ができたのが12年4月1日。沖縄戦で米軍が上陸した読谷村高志保の地にたたずんで5年になる

歌碑のある広場の入り口に「ざわわ憲章」が掲げられている。「歌碑は、いくさのない世界をめざすために活用します」「歌碑は、作者が詩と曲に込めた平和の精神を歌い継ぐために活用します」など6条からなる

歌碑建立実行委員会事務局長を務めた元読谷村職員の山内順盛さんは建立以降、週に1、2度歌碑を訪れ、異常がないか点検し、汚れがあれば掃除をしている。自ら「歌碑守(かひもり)」と称している

「村内で民泊する中学生、高校生もみんな来ますから。団体で来られる人たちに説明することもあります」と山内さん。県外のコーラスグループが歌碑の前で合唱する光景もしばしば見られる

今年は「さとうきび畑」が発表されて50年の節目でもある。6月には東京で「発表50年記念コンサート」が、秋には読谷村で平和コンサートが計画されている。歌に込められた平和への思いを、音楽の力と共に確認する場になるはずだ。

…………………………



さとうきび畑

歌:森山良子 作詞:寺島尚彦 作曲:寺島尚彦

※ざわわ ざわわ ざわわ
広いさとうきび畑は
ざわわ ざわわ ざわわ
風が通りぬけるだけ※

△今日もみわたすかぎりに
緑の波がうねる
夏の陽ざしの中で△

(※くり返し)

むかし海の向こうから
いくさがやってきた
夏の陽ざしの中で

(※くり返し)

あの日鉄の雨にうたれ
父は死んでいった
夏の陽ざしの中で

(※くり返し)

そして私の生まれた日に
いくさの終わりがきた
夏の陽ざしの中で

(※くり返し)

風の音にとぎれて消える
母の子守の唄
夏の陽ざしの中で

(※くり返し)

知らないはずの父の手に
だかれた夢を見た
夏の陽ざしの中で

(※くり返し)

お父さんて呼んでみたい
お父さんどこにいるの
このまま緑の波に
おぼれてしまいそう
夏の陽ざしの中で

ざわわ ざわわ ざわわ
忘れられない悲しみが
ざわわ ざわわ ざわわ
波のように押し寄せる

風よ悲しみの歌を
海に返してほしい
夏の陽ざしの中で

ざわわ ざわわ ざわわ
風に涙はかわいても
ざわわ ざわわ ざわわ
この悲しみは消えない
関連記事