お笑い芸人の売名行為

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春秋 3/20

「お笑い芸人の売名行為」とインターネット上でたたかれた。勉強してはね返した2人の名前が、16年度「平和・協同ジャーナリスト基金賞」奨励賞にあった。平和や反核などの分野で優れた報道をした人たちが選ばれている。

吉本興業所属の夫婦漫才「おしどりマコ・ケン」。福島第1原発事故後の東京電力記者会見に500回以上出た。妻マコさんが質問し、夫ケンさんが記録して発信する。

事故直後に健康被害などについて「直ちに影響はない」とする発表に疑問を感じたのがきっかけだった。マコさんは鳥取大医学部生命科学科を中退している。専門書を読んで会見に参加し素朴な質問から始めた。

会見に出る記者も東電側説明者も年々替わる。出続けているから気付く「変だな」がある。質問して東電を何度も困らせた。参加条件が厳しくなってからは、週刊誌に書くフリー記者として出てきた。

読んだ本の厚さは15メートルにはなるという。子どもの健康被害を巡る質問を携えて国の原子力安全委員会(当時)などの記者会見にも通った。そんな2人のことは日本テレビ系列「お笑い芸人VS原発事故 マコ&ケンの原発取材2000日」で先月紹介された。元安全委審議官は「どんな質問が飛んでくるか毎回緊張した」と振り返っている。

取材に行って知り合った福島の学校関係者や母親、原発作業員たちの声がマコさんの質問を後押ししてくれたという。
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