ウソをつくサル

越山若水 3/16

子供は生まれつきウソをつくのがうまいという。生後6カ月ごろからウソ泣きや愛想笑いをし、2歳ごろになると叱られないようにごまかす言動をするといわれる。

米国の実験で3歳児を部屋に残し「後ろに置いてあるオモチャを見てはいけない」と指示した。5分後に部屋に戻り「オモチャを見ましたか」と質問すると…。

ビデオ録画では90%がオモチャを見ているのに、本当のことを言ったのは38%だけだった。年長になるほどウソをつく傾向が高く、5歳では全員が否定したという。

「ウソをつくサル」(B・キング著、ダイヤモンド社)によると、子供の悪事を自白させようと親が問い詰めても、どうせ口先だけだと見抜いている。だから自分もウソをついていいと考えるらしい。

国有地売却で揺れる学校法人「森友学園」をめぐる国会答弁で、稲田朋美防衛相がこれまでの発言を撤回した。野党の「虚偽答弁」「辞任」という追及の矢面に立っている。

同学園の訴訟関与や理事長との旧知の仲を強く否定した。しかしたった一晩で「私の記憶が間違っていた」と訂正する大臣らしからぬ軽挙妄動だった。

英国政治家への最大の禁句は「ウソつき(liar(ライヤー))」だという。無能や傲慢(ごうまん)といった中傷は我慢できてもウソつき呼ばわりは許せない。稲田防衛相も同じ思いだろうが、まずは隠忍自重の言葉を胸に刻みたい。
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