ムッシュかまやつ

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中日春秋 3/3

なぜか、この歴史的な曲に応援団の三三七拍子を連想してしまう。ザ・スパイダースの「フリフリ」である。「ちゃっ、ちゃっ、ちゃっ」のリズムのせいか。

日本のロック音楽の「起源」には諸説ある。一九五五年、江利チエミとダークダックスが「ロック・アラウンド・ザ・クロック」を日本語で歌ったことを挙げる人もいるが、日本語によるオリジナルの歌詞と楽曲という点では、六五年発売の「フリフリ」を大きな第一歩と考えても差し支えないだろう。

その曲を作詞作曲した「日本のロックの父」が亡くなった。ムッシュかまやつさん。七十八歳。グループサウンズ、フォークソングから、懐かしき「バイタリス」のCMまで、幅広い世代がその独特の声を忘れまい。

当時のスパイダースは海外アーティストの曲が発売されるとわずか数日後にはステージで演奏して聴かせていたと、若き日に魅了されたギタリストの山口冨士夫さんが書いている。かまやつさんの情報収集力と「耳」の力が興奮と熱狂の音楽を若者に教え、伝え、やがて暗く湿っぽかった「日本の歌」を大きく変えた。

「フリフリ」の耳に残る「ちゃっ、ちゃっ、ちゃっ」はムッシュの日本のロックや新しい時代に向けた、「応援歌」だったのかもしれぬ。

音楽性、時代センス、お人柄。三三七拍子ならぬ三拍子そろった「良き友」がステージを今降りた。


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フリフリ

歌:ザ・スパイダース 作詞:釜萢弘 作曲:釜萢弘

ダークな背広に ブーツをはいて
フリ フリ フリ フリ フリ フリ フリ フリ
俺の自慢の ロング・ヘヤー
フリ フリ フリ フリ フリ フリ フリ フリ
いかしたエレキ こわきにかかえ
O.K. Ready go go go

キザな奴だと いわれるけれど かまわない
思った通りに やるのさ
Go! going my way

あの娘もおれから 逃げだした
フリ フリ フリ フリ フリ フリ フリ フリ
あいそつかして 逃げだしたのさ
フリ フリ フリ フリ フリ フリ フリ フリ
あたまにきたから エレキひこうぜ
O.K. Ready go go go

キザな奴だと いわれるけれど かまわない
思った通りに やるのさ
Go! going my way

なんにもとりえは ないけれど
フリ フリ フリ フリ フリ フリ フリ フリ
エレキをひかせりゃ バツグンなのさ
フリ フリ フリ フリ フリ フリ フリ フリ
俺とエレキは 恋人同士
O.K. Ready go go go

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我が良き友よ

歌:吉田拓郎&かまやつひろし 作詞:吉田拓郎 作曲:吉田拓郎

下駄をならして 奴がくる
腰に手ぬぐい ぶらさげて
学生服に しみこんだ
男の臭いが やってくる
アー夢よ よき友よ
おまえ今頃 どの空の下で
俺とおんなじ あの星みつめて何想う

可愛いあの娘(こ)に 声かけられて
頬をそめてた うぶな奴
語り明かせば 下宿屋の
おばさん酒持ってやってくる
アー恋よ よき友よ
俺は今でも この町に住んで
女房子供に 手をやきながらも
生きている

男らしさと 人がいう
おまえの顔が 目に浮かぶ
力ずくだと 言いながら
女郎屋通いを 自慢する
アー夢よ よき友よ
時の流れを うらむじゃないぞ
男らしいは やさしいことだと
言ってくれ

家庭教師の ガラじゃない
金のためだと 言いながら
子供相手に 人の道
人生などを 説く男
アー夢よ よき友よ
便りしたため 探してみたけど
暑中見舞いが 返ってきたのは
秋だった

古き時代と 人が言う
今も昔と 俺は言う
バンカラなどと 口走る
古き言葉と 悔みつつ
アー友と よき酒を
時を愁いて 飲みあかしたい
今も昔も この酒つげば心地よし

学生達が 通りゆく
あいつ程では ないにしろ
まじめなのさと 言いたげに
肩で風切って 飛んでゆく
アー友よ よき友よ
今の暮らしに あきたら二人で
夢をかかえて 旅でもしないか
あの頃へ

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