〆切本

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著者:夏目漱石、谷崎潤一郎、江戸川乱歩、川端康成、稲垣足穂、太宰治、埴谷雄高、吉田健一、野坂昭如、手塚治虫、星新一、谷川俊太郎、村上春樹、藤子不二雄A、岡崎京子、吉本ばなな、西加奈子ほか(全90人)

「かんにんしてくれ給へ どうしても書けないんだ……」
「鉛筆を何本も削ってばかりいる」
追いつめられて苦しんだはずなのに、いつのまにか叱咤激励して引っ張ってくれる……〆切とは、じつにあまのじゃくで不思議な存在である。夏目漱石から松本清張、村上春樹、そして西加奈子まで90人の書き手による悶絶と歓喜の〆切話94篇を収録。泣けて笑えて役立つ、人生の〆切エンターテイメント!


〈本書まえがきより〉

しめきり。そのことばを人が最初に意識するのは、おそらく小学生の夏休みです――。

本書は、明治から現在にいたる書き手たちの〆切にまつわるエッセイ・手紙・日記・対談などをよりぬき集めた“しめきり症例集”とでも呼べる本です。いま何かに追われている人もそうでない人も、読んでいくうちにきっと「〆切、背中を押してくれてありがとう!」と感じるはずです。だから、本書は仕事や人生で〆切とこれから上手に付き合っていくための“しめきり参考書”でもあります。


❖目次
締/切 白川静
はじめに

Ⅰ章 書けぬ、どうしても書けぬ
机 田山花袋
文士の生活/執筆/読書と創作ほか 夏目漱石
はがき 大正二年/大正六年 島崎藤村
作のこと 泉鏡花
はがき 昭和六年 寺田寅彦
手紙 昭和二十一年 志賀直哉
私の貧乏物語 谷崎潤一郎 
新聞小説難 菊池寛
『文藝管見』自序 里見弴
無恒債者無恒心 内田百閒
手紙 昭和二十六年 吉川英治
遊べ遊べ 獅子文六
はがき 大正十五年 梶井基次郎
三つの連載長篇 江戸川乱歩
書けない原稿 横光利一
日記 昭和十二年 林芙美子
友横光利一の霊に 稲垣足穂
日記 昭和三十一年 古川ロッパ
私は筆を絶つ 幸田文
人生三つの愉しみ 坂口安吾
日記 昭和二十五年/ 昭和三十五年 高見順
仕事の波 長谷川町子
手紙/はがき 昭和二十三年 太宰治
清張日記 昭和五十五年 松本清張 
文士の息子 大岡昇平
手紙 昭和二十七年 小山清
身辺雑記 吉田健一
仕事にかかるまで 木下順二
私の小説作法 遠藤周作
ガッカリ 山口瞳 
退屈夢想庵 平成四年 田村隆一
作家が見る夢 吉行淳之介×筒井康隆
吉凶歌占い 野坂昭如
なぜ正月なんかがあるんだろう 梶山季之
私の一週間 有吉佐和子
解放感 藤子不二雄Ⓐ
食べる話 後藤明生
作家生活十一年目の敗退 内田康夫
罐詰体質について 井上ひさし
著者校のこと 佐木隆三
自宅の黙示録 赤瀬川原平
書斎症候群 浅田次郎
作家の缶詰 高橋源一郎
おいしいカン詰めのされ方 泉麻人
怠け虫 大沢在昌
締切り忘れてた事件 新井素子
受賞の五月 吉本ばなな
肉眼ではね 西加奈子

Ⅱ章 敵か、味方か? 編集者
自著序跋 川端康成
編集中記 横光利一
『「近代文学」創刊のころ』のこと 埴谷雄高
〆切哲学 上林暁
手紙 昭和二十七年 扇谷正造
流感記 梅崎春生
歪んでしまった魂 胡桃沢耕史
編集者残酷物語 手塚治虫
似た者談義 憂世問答 深沢七郎×色川武大
編集者の狂気について 嵐山光三郎
〆切の謎をさぐれ!! 岡崎京子
パートナーの条件 阿刀田高
約束は守らなければなりません 永江朗
編集者をめぐるいい話 川本三郎
喧嘩 雑誌編集者の立場 高田宏
ドストエフスキー『賭博者』解説 原卓也
植字工悲話 村上春樹

Ⅲ章 〆切りなんかこわくない
私の発想法 山田風太郎
北国日記 三浦綾子
なぜ? 山口瞳
早い方・遅い方 笠井潔
早くてすみませんが…… 吉村昭
〆切り 北杜夫
「好色屋西鶴」書き始める 中島梓
何故、締切にルーズなのか 森博嗣


Ⅳ章 〆切の効能・効果
のばせばのびる、か 外山滋比古
勉強意図と締め切りまでの時間的距離感が勉強時間の予測に及ぼす影響 樋口収
子午線を求めて 跋 堀江敏幸
締切の効用 大澤真幸
〈ひとやすみ付録〉 締切意識度チェック まずは自分の性格を知ろう


Ⅴ章 人生とは、〆切である
イーヨーのつぼの中 小川洋子
自由という名の不自由 米原万里
書かないことの不安、書くことの不幸 金井美恵子
村の鍛冶屋 車谷長吉
大長編にも、数行の詩にも共通する文章の原則 轡田隆史
締め切りと枚数は守れ 池井優
締め切りまで 谷川俊太郎
作家の日常 星新一
明日があるのは若者だけだ。 黒岩重吾
時間について 池波正太郎
世は〆切 山本夏彦
作者おことわり 柴田錬三郎

著者紹介・出典
❖『文章読本』発売遅延に就いて 谷崎潤一郎



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