子どもの才能は3歳,7歳,10歳で決まる

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子どもの才能は3歳,7歳,10歳で決まる

林成之氏の新書
氏は脳科学の研究者で,その研究を基に,実践レベルでも様々な指導をされている方です。

今回の文献は,タイトルがかなり過激です。
読みようによっては,子どもの才能が10歳以降は,変えようがないと読めてしまうからです。

しかし,その内容は,学校教育になかなか示唆的なものがあります。
もちろん,3歳,7歳は,小学校の就学前の問題です。

氏は,そこで子どもの才能が決まってしまうというよりは,それぞれの時期に指導すべきことを明確に示されており,仮にそれぞれの年齢で指導できなくても,それ以降に活用することはできるというスタンスで述べられています。

その論で興味深いことは,単に,脳科学の決定論的な話ではないことです。
脳科学の知見を,心や思考に転移され,それを育む重要な示唆を与えてくださっているのです。

詳しくは,その著をごらんいただくのがいいかと思いますが,いくつか紹介したいと思います。

脳の本能的な「生きたい,知りたい,仲間になりたい」,「自己保存,統一・一貫性,自我」「違いを認めて共に生きる」という機能を,脳の発達段階のに照らし合わせながら論じていかれます。

そして,これらの脳の機能をもとに,子どもの脳がきちんと活用されるように指導することを説明されます。

これらは,大変参考になると思います。
特に,子育てで悩まれている保護者の方には,有効な手立てがたくさん書かれています。

しかし,ここには,学校教育の特性である,集団ということがややおろそかになっているのではないかと思われます。実際,どのように集団の中で,自分の個性を活かすのかという事については,あまり論じられていないのです。

あえて論じてある所というと,同期発火という理論です。

しかし,これもピア・トゥ・ピアの関係に有効な方法であり,集団の相互作用関係にはあまり有効でないように思われます。

それでも,よい質問をすること,子どもの自尊心を刺激すること,物事に取り組む順序を決めることなどは,実践的で,具体的な指導法として活用することができるのではないかと思います。


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