幸福学

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「幸福学」

「幸せ」について知っておきたい5つのこと NHK「幸福学」白熱教室 (中経出版)

「幸福学」…あまり聞きなれない学問です。
「幸福」であるかどうかは,心理的,主観的なもので,それを学問として調査したり一般化できるものだとは思いませんでした。

しかし,研究は,進んでいるのです。そのことにまず驚きました。

特に興味深いのは,「幸福」には,そうなるためのレシピのような方法論があることです。それが最近の研究で明らかになったというのです。

そのまず材料は,「人との交わり」「親切」「ここにいること」の三つだと言います。
前者二つは,わかりやすいと思いますが,最後の「ここにいること」というのは,「目の前のことに集中すること」です。

上の空で別のことを考えたり思い浮かべたりするのではなく,今,目の前のことに集中することなのです。

また,面白いのは,「お金」に裕福な人たちとそうでない人たちでは,「幸福だ」と感じるのにそれほど差がなかったそうです。つまり,裕福か貧乏かということは「幸福感」とは別のものなのです。

そして,「お金」でものを買うより「経験」の方が「幸福感」が高いという研究例を示しています。
また,「与える喜び」も「幸福感」につながると言います。

さらに,「仕事」についての講義も興味深いものです。
「仕事」には,「ジョブ」「キャリア」「コーリング」の三種類があり,「コーリング」が一番「幸福感」が強いと言います。

「ジョブ」は,単に仕事を労働と捉えるものです。
「キャリア」は,「ジョブ」に「経歴」や「向上」が加わったものです。
最後の「コーリング」は,仕事を天職と考えるものです。

例としていくつか挙げられていますが,「病院の清掃員」の例はわかりやすいと思います。
ただの労働だと思っている段階は「ジョブ」です。しかし,「病院をきれいにすることで,みんなが健康でいられる手助けをしている」という意識を持てば「コーリング」となります。

そして,この「コーリング」の人たちは,明らかに「ジョブ」や「キャリア」の人たちとは違う行動をとっているといいます。

この他,挫折や不快感からの立ち直り方や,人間関係の築き方などを紹介しています。

興味深いことは,いずれも具体的な方法論が明らかになっていることです。
つまり,行動を変えることで,「幸福感」も変わるのです。

これは,楽観的な人も悲観的な人も同じです。
「幸福」となる行動があるのです。

今回,この文献を読んだのは,私自身が「幸せ」になるためではありません。もちろん,その意味も全くないわけではありませんが,未来に向かって今日を生きる子どもたちに,どのような行動をさせるのが「幸せ」や「幸福感」につながるのかということを知りたかったからです。

実際,子どもたちに転用できる技能がたくさんありました。
これからの学級経営や子育てに活用していきたいと思います。




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