2017年10月09日の記事 (1/1)

恐怖のつり橋

越山若水 10/9

ユニークな心理学の実験が行われた。場所はカナダのブリティッシュ・コロンビア州、国立公園に架かる長さ137メートル、高さ70メートルのつり橋。19世紀末に建設された。

ワイヤ製ゆえ、すぐに傾いたり揺れたりする。おまけに手すりが低く、はるか下の急流に転落しそうになる。まさにスリル満点、人気の観光地の一つだという。

このつり橋を男性被験者に渡ってもらう。するとかわいい女の子がやって来てアンケートを依頼。彼女は後で説明したいからと、電話番号を書いたメモを手渡した。

同じ実験を小川の上の高さ3メートルの木造橋でも行った。さて何人の被験者が電話をかけて来ただろう。恐怖のつり橋を渡った男性では半数が電話をしてきた。一方、安全な橋の場合はわずか12%だった。

どうやら高所に上った恐怖心からアドレナリンが分泌され、恋愛感情にすり替わったようだ。やはり恋の芽生えにはスリルが効果的らしい(「悪癖の科学」紀伊國屋書店)。

衆院選があす公示される。安倍晋三首相は演説で北朝鮮の脅威を盛んに強調。数十年も前から指摘される少子高齢化を含め「2大国難」に掲げている。

この危機を突破するには、経験豊かで安定した自公政権が必要だと訴える。不安をかき立て自身への好意を喚起する筋書きは、何やら「恐怖のつり橋」実験のようだ。恋愛と選挙、果たして効果は同じだろうか。


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内容説明
世間が眉をひそめるようなことにも隠れた効用はあるのか?イグ・ノーベル賞受賞の心理学者が、科学のニッチと謎多き人間の深奥に迫る。知りたければ実験だ!
目次
第1章 相手かまわず
第2章 酒は飲め飲め
第3章 チョー気持ちいい
第4章 アクセルを踏みこめ!
第5章 恋をしましょう
第6章 もっとストレスを!
第7章 サボりのススメ
第8章 ダイ・ハード
著者紹介
スティーヴンズ,リチャード[スティーヴンズ,リチャード] [Stephens,Richard]
イギリスのキール大学心理学上級講師。2010年に「悪態をつくことにより苦痛を緩和する」研究でイグ・ノーベル賞を受賞。その他二日酔いについてなど、ユニークな研究を発表している。2014年、ウェルカム・トラスト財団のサイエンス・ライティング賞を受賞

藤井留美[フジイルミ]
翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
出版社内容情報
悪癖にも隠れた効用がある?!――いっぷう変わった科学研究に着目した心理学者が、研究成果の数々をユーモラスに紹介する。
1983年、アメリカ泌尿器科学会の年次総会でのこと。
当時60歳のG. S. ブリンドリー教授の演題は「勃起不全の血管作動性療法」だった。
ペニスに薬剤を注入する新たな治療法を講演する予定だったブリンドリー教授は、
演壇から舞台前方に歩み寄ってパンツを下ろし、自身の研究結果として、
「腫脹の程度をじかに確認できる」機会を提供しようとしたのだ。

ところ変わってイギリスの某大学、とある研究室からは、
「ファック、ファック、ファック……」という声が聞こえてくる。
これは本書の著者リチャード・スティーヴンズの研究室で、
汚い罵り言葉が痛みへの耐性を高めることを実験していたのだった。

人間は未だ謎の宝庫だ。
翌朝が大事な会議でも深酒し、セックスに心をかきみだされる。
刺激を求めてバンジージャンプをする。「クソ野郎!」と叫んで高速道路をかっ飛ばす。
――人間は、なぜ世間が眉をひそめるようなことをついやってしまうのか? 
――わからない……なぜなのか……知りたければ実験だ!

世の中の謎を解こうと、世界中の研究者たちが日夜実験に没頭している。
イカのセックスを観察したり、ラットの勃起回数を計測したり、自らスカイダイビングまでする。
主流科学の陰にひっそりと咲くちょっと変わった科学研究に着目した心理学者が、
一部の悪癖には隠れた効用があることを示す研究成果の数々をユーモラスに紹介する。


第1章 相手かまわず
古い道具の新たな用途|男の気持ちになる/女の気持ちになる
しかめっつらをしよう|甘美な痛み|セックス、セックス、またセックス
セックスでストレス対策|赤の魅力|男はそれを断れない|気持ちの運動

第2章 酒は飲め飲め
医者と禁酒法|アルコール依存症なんてない|ラット御殿|あなたの健康
アイデア合戦|笑顔のキャッチボール|イケてる俺さま|翌朝の後悔
ラストオーダーのお時間です

第3章 チョー気持ちいい
それはいつなのか?|それは誰なのか?|戦うか、逃げるか
おしっこ、うんこ、ファック……(以下自粛)|悪態で罰金
アイスバケツ・チャレンジ|助けを求めて|避けられない悪態|まとめ

第4章 アクセルを踏みこめ!
あなたはスピード狂?|ナイジェル・マンセルにでもなったつもり?
F1ドライバーと臨床心理士|どこ見て走ってるの?|うまいやつほど危ない
スピードと衝突事故|スリルは終わらない|退屈なドライブ|台湾のバイク野郎
ドライブの終わりに

第5章 恋をしましょう
恋とタバコ|陽気なサクラ、不機嫌なサクラ|恋とめまい|平均の法則
恋ってなあに?|恋わずらい|道ならぬ恋の果てに|僕が64歳になっても
新しい趣味|恋愛の効用|愛が二人を分かつまで

第6章 もっとストレスを!
一〇〇〇、二〇〇〇、三〇〇〇、チェック!|危険を求めてやまぬ者
フリーフォールの記憶|空の閃光|これが重力だ|ナチュラル・ハイ
ロシアの山|笑顔をつくれば楽しくなる|ユーストレスを活かす

第7章 サボりのススメ
デイドリーム・ビリーヴァー|退屈な仕事|やる気のチャージ|ありあまる時間
タイクツって何だろう?|講義から洗濯まで
ターンオン、チューンイン、ゾーンアウト
一五三六個の計算問題|CDコレクター|おバカなまとめ

第8章 ダイ・ハード
フランス人がイタリアを訪れる|なくした歯の話
あなた、いま死にかけましたか?|世にも奇妙なボード|超科学 VS 科学
死に瀕して生きることを知る|最高のクリスマス休暇|これでおしまい


リチウムイオン電池

談話室 10/9

スマートフォンや電気自動車に欠かせないリチウムイオン電池を開発した吉野彰さん(旭化成名誉フェロー)は毎年ノーベル賞候補に挙がる大物である。彼は問う。世界に通用する独創的製品の開発に成功する確率は?

「100万分の1程度ではないかと思う」。吉野さんは自ら答え、さらに言う。とても無理だ、と感じるかもしれない。だが10のルートから正しい道を導く選択を6回繰り返すことができれば、100万分の1の正解を当てることができる(「リチウムイオン電池物語」)。

物事を局面ごとに切り分け、適切に判断していく。凡人でも何だかできそうな気にさせてくれる言葉である。一方で吉野さんをはじめ、日本人の自然科学系ノーベル賞4年連続受賞がならなかったことに対し、松山政司科学技術担当相が発したコメントは残念なものだった。

「国内の大学では基盤的経費が減少し、世界的に注目される論文数のランキングも下がり、基礎研究の低下が危惧されている」。若手研究者のポストが減っているとも。必要なのは問題に対して最適な改善策を打ち出すことである。現状認識だけでは無策と同じなのだから。


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目次

第1章 リチウムイオン電池はここから始まった
一九八一年のできごと
プラスチックが電池になる?
新型電池開発への端緒

第2章 運命の会合~正極材料~
正極の探索
運命の会合

第3章 VGCFとカーボンナノチューブ?
導電性高分子ポリアセチレンとVGCF
気が付かなかった世紀の大発見

第4章 人生最大の野外実験
実験による証明

第5章 発見!八重洲の黒ダイヤ
試料がたりない!
衝撃の出会い

第6章 バインダー~嵐への序章~
リチウムイオン電池の電極の作り方
Y氏謹製PANと嵐への序章

第7章 三億円強奪!有楽町スプレー銀行強盗事件の巻
部下が事情聴取!?
ポリ酢酸ビニルがなにか?

第8章 知らなかった部下の無謀行為
0君の勇気(無謀)と一時間10万円

第9章 新説開陳!三種の鈍器論
ITを支える三種の神器と三種の鈍器論
100年間変わらなかったわけ

第10章 悪魔のサイクル
悪魔のサイクル
対悪魔のサイクル!特許対策のススメ
悪魔のサイクルとの正しい付き合い方

第11章 重要特許のチャンスは何度も有る!
登山にたとえてみる
登山のススメ?いやいや特許のススメ!
破!悪魔のサイクル
とおりゃんせ 関所特許

第12章 百万分の一のバラ
ものは考えよう
100万分の1

第13章 超現代史のススメ
結構大変?先を読むこと
夢のしくみ
電子年表

付録
電子年表抄録

…………………………

4リチウムイオン電池の発明者の一人、吉野彰先生

 リチウムイオン電池は日本発の技術で、その実質的な発明者は旭化成の吉野彰氏である、とされています。ここではあえて「発明者の一人」ということにしますが、その理由は後述します。

吉野先生のことを知ったのは「リチウムイオン電池物語」(2004年 シーエムシー出版刊)という先生の著書ででした。当時私はアメリカに住んでいて、わざわざ取り寄せて読んだのですが、専門書っぽい薬臭さがなくて一気に読めました。

 たとえば、安全性を確かめるための実験場所がなかったので(当時勤務されていた)旭化成のダイナマイト試験場を使った話、負極材料の試料の発注単位が「船一杯」と言われて困った話、バインダーの試料を取り寄せたら銀行強盗事件のスプレーと同じ成分だったので刑事が事情を聞きに来た話・・・エピソードは生き生きとした開発当時のエピソードに満ちていて、私は「この人おもしろい人なんだろうなあ」と半ばファンになりました。

 さすがバッテリージャパン、私のようなハンパモンでない本当の電池の専門家がたくさんいる国です。いろいろな方とお話しする中で「吉野先生に会ってみたい」と何度か言ったことがあります。すると、あろうことが何人かの方から吉野先生に対して批判的な意見を聞かされたのです。まあ、いろいろありますが、だいたい次のようなロジックでした。

★吉野氏が開発したのはもっぱら負極材料で、正極材料を開発したのはグッドイナフと水島公一である⇒★しかしそのことを著書に書いていないので読者をミスリードしている⇒★確かに吉野氏は実用的なセルの製造技術を特許化したが(81年)、グッドイナフ・水島特許(79年)と白川特許(80年)というナイスパスが足下に転がってきて、それをゴールに蹴り込んだだけ・・・

 そのほかにも、吉野さんは(死んだらもらえないので)ノーべル賞をもらうために健康にだけ気を遣って毎日過ごしている、とか、リチウムイオン絡みでノーベル賞なら「グッドイナフ単独」「グッドイナフと水島」「吉野を含んだ3人同時」という確率の順番で、「吉野単独」はあり得ない、とか、あまり客観的とは言えないような「評論」も聞きました。

 ・・・今年の3月16日、私は「EV(電気自動車)用リチウムイオン電池研究会」に参加しました。材料系に特化した(つまり私とは畑違いな)研究会でしたが、吉野先生が講演されるので足を運びました。
 初めて拝見する吉野先生は・・・ふわふわ脇にはみ出した白髪、しわくちゃのスーツに色の合わない毛糸のチョッキ、それが腹までまくり上がっていて、そこからネクタイが15センチほどにょきっと出ているという、紫綬褒章受章者とは思えない漫画のような出で立ちで壇上に立たれました。
 が、講演の内容は「LIB(Lithium Ion Battery)の民生分野では韓国勢に負けた。EV用では絶対に負けられない。それには、熱暴走(ある程度以上の温度に達すると急激に電池の温度が上昇し制御不能な状態になること。一般的には180℃~220℃)の原因と対策を早く見つけた方が断然優位、今や組み立てメーカーとなってしまったセルメーカーではなく材料メーカーに期待される部分は大きい。自分の知っていることは公開するので、一緒に日本のリチウムイオンを・・・」という、リチウムイオン電池を日本で発明、さらに実用化した吉野先生の思いが詰まった内容でした。
 確かに、半導体、液晶、民生LIBと日本の基幹デバイスは韓国勢に連戦連敗です。しかし、電池を製造する素材(正極材・負極材・セパレータ・電解液・結着剤など)は日本の占有率が圧倒的に高い状態が続いています。これはやはり吉野先生を中心とした産学協同のリチウム電池用材料グループが果たしている役割は非常に大きいのだと思います。ノーベル賞はどうなるか分かりませんが、やはり日本の二次電池産業には欠かせない人物だと思います。

甘露

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天地人 10/9

 菜の花とまちがえて、若い女性が驚きの声をあげた。秋のはじめである。東北本線の下り列車で乗り合わせていた三浦哲郎は、窓の外に目をやる。郷里のあたりを走っていた。畑のなかに黄色い絵の具で塗りつぶしたような一角がみえる。<菜の花ではなくて、食用菊の畑なのだ>(エッセー『郷里の菊』)。

 三浦が<おひたしにすると美味(おい)しい>と書いた食用菊が、食卓にのぼる季節となった。産地では、早生種「十五夜」から中生種「八戸」へと摘み取りがすすむ。主力品種「阿房宮」の収穫は、今月下旬からという。

 きのうは二十四節気のひとつ「寒露(かんろ)」。寒露は、野草に宿る冷たい露のことをいう。寒冷の気が濃くなるとともに、秋が澄んでくる。八甲田山系と岩木山の紅葉は、中腹で見ごろを迎えているという。

 辞書で「寒露」をひくと、隣の項目に「甘露」がある。『広辞苑』は、<甘露>の語句説明(1)に<中国古来の伝説>を紹介している。<王者が仁政を行えば、天がその祥瑞(しょうずい)として降らすという甘味の液>。王者は<天下を治める人>、仁政は<なさけぶかい政治>、祥瑞は<めでたい前兆>のことである。

 あす、衆院選が公示される。22日の投票日に向けて「耳障(みみざわ)り」ならぬ「耳触(みみざわ)りのいい」政策のたたき売りがはじまるだろう。<なさけぶかい政治>を求めて久しい。そろそろ<甘露>を味わってみたい。

ざんねんないきもの

編集日記 10/9
   
 「アライグマは食べ物をあらわない」「イルカは眠るとおぼれる」「カメムシは自分のにおいがくさすぎて気絶する」。思わず「へぇー」とひきつける見出しと簡にして要を得る文章が受けたのだろう。

 本のベストセラーに児童書が名を連ねた。「ざんねんないきもの事典」(高橋書店)とその続編だ。8月の月間ランキングで1、2位を独占(日本出版販売調べ)、県内の図書館では今も予約待ちが続く。

 生き物は人間にまねができない特殊な能力を発揮する。一方で「ざんねん」と思われるようなマイナスの要素も持っている。それが逆に魅力になって親近感を覚えさせるのかもしれない。

 翻って人間はどうか。例えばエリートと思われた人が意外におちゃめな失敗をする。そうした場合、温かく受け入れられることもある。しかし共感にはほど遠い「ざんねん」が世間をにぎわした。国会議員による失言、暴言や不倫疑惑など不祥事だ。

 それらの払拭(ふっしょく)が目当てではなかろうが、衆院が解散され、総選挙があす公示となる。今回は野党再編によって3極で争う構図が鮮明になっている。国民にとってくれぐれもざんねんな結果にならぬよう政党、候補者の声に耳を澄まさなければならない。

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「ざんねんないきもの事典」が残念じゃない。


 「クラゲは口と肛門がいっしょ」「ワニが口を開く力はおじいちゃんの握力に負ける」-動物たちのちょっと残念な生態を紹介した児童書「ざんねんないきもの事典」「続ざんねんないきもの事典」(高橋書店)が空前の人気になっている。日販が9日、発表した週間ベストセラー(総合)で「ざんねん-」が2位「続ざんねん-」が1位と、ついに1、2位を独占した。

 手帳で知られる高橋書店の出版物がベストセラーランキングのトップになるのは初めて。過去に「すごい動物大図鑑」など、子ども向けの動物ものを出版しているが、今回は逆転の発想をした。「すごいではなく、ちょっと残念だけど、いとおしい姿を集めました。役員会議で『残念と言ってしまうのはどうなのか』という声も出ましたが、『残念は否定ではなく、愛情を持った表現』と押し切りました」(書籍編集部・山下利奈さん)。

 小学3、4年の男子児童を想定した本だが、動物たちの愛すべき姿に小学生を子どもや孫に持つ世代に広がり、95歳の女性からも読者カードが届いた。昨年5月発売の「ざんねん-」はこれまで50万部、今年6月発売の「続ざんねん-」も35万部になり、合わせて85万部。ミリオンセラー目前だ。

 日販では「児童書が総合で1位、2位となるのは極めて異例」と話す。「続ざんねん-」には「カピバラはおしりをグリグリされると寝てしまう」という話が出てくる。カピバラに直接触れ合える動物園で試してみたら、きっと楽しい思い出になりそうだ。

 ◆「続ざんねんないきもの事典」で読者に人気の動物たちのざんねんエピソード(編集部に寄せられた読者カードから)

 (1)ラッコはお気に入りの石をなくすと、ごはんが食べられなくなる。

 (2)イイズナは巨大な敵にケンカを売って、たまに食べられる。

 (3)ウーパールーパーは水が少なくなるとかわいくなくなる。

長広舌

中日春秋 10/9

【長広舌】…「よどみなく長々としゃべりつづけること」。これは「大辞泉」から引いているが、「長々」というあたりに編者のうんざりした気分を感じる。あまり良い意味で使う人はいない言葉かもしれぬ。

十日は総選挙の公示日である。いよいよ、本格的な「長広舌」の季節に入ると書けば、皮肉が過ぎるか。ちゃかすつもりは毛頭ない。政権選択、国の将来のかかる大切な機会である。

この「長広舌」。もともとは「広長舌」だったそうだ。それがいつの間にか、広と長がひっくり返って使われるようになったという。

興味深いのは「広長舌」が本来はありがたい仏教用語だったこと。仏の舌は広く長く、伸ばせば、顔面を覆えたほどで、その大きな舌によって「真実」を語ることができたそうだ。なるほど「舌先三寸」の三寸(約九センチ)ではないらしい。

本来良い意味だった、「広長舌」が「長々としゃべり続ける」の「長広舌」へと変化した理由はよく分からないのだが、辞書編集者の神永暁さんによると「長舌」(口数が多いこと)や「広舌」(無責任に大きなことを言うこと)と混同された可能性もあるという。

さて、各党党首や候補の発言が実現性のある真実の「広長舌」か、それとも人気取りの無責任な「長広舌」かを混同せずに聞き分けなければなるまい。「舌」の季節と書いたが、本当は「耳」の季節である。