2017年04月05日の記事 (1/4)

退職した喜びをうたう

白楽天 退職した喜びをうたう


白楽天が退職した時の喜びをうたった詩「達せる哉(かな) 楽天行(らくてんこう)」です。



達哉楽天行 白楽天
達哉達哉白楽天
分司東都十三年
七旬纔満冠已掛
半禄未及車先懸
或伴遊客春行楽
或随山僧夜坐禅
二年忘却問家事
門庭多草厨少烟

達せる哉(かな)楽天行(らくてんこう) 白楽天
達せる哉(かな) 達せる哉(かな)白楽天(はくらくてん)
東都(とうと)に分司(ぶんし)たること十三年
七旬(しちじゅん)纔(わず)かに満ちて冠(かん)已(すで)に掛(か)け
半禄(はんろく)未(いま)だ及ばざるに車先(ま)ず懸く
或(あるい)は遊客を伴(ともな)いて春行楽(こうらく)し
或(あるい)は山僧(さんそう)に随(したが)いて夜坐禅す
二年忘却す家事を問うを
門庭(もんてい) 草多くして厨(くりや)に烟(けぶり)少なし

現代語訳
よくやった白楽天の歌 白楽天

よくやった!よくぞやったぞ白楽天!
洛陽に役人として勤めること十三年。

七十歳になってすぐに官を退き
給料を半分に減らされる前にこっちから退職してやった。

それからというもの、遊び友達と春の行楽を楽しんだり、
山法師に随って坐禅を組んだりといった毎日。

二年、家のことは忘れていたので、
門の内は草ぼうぼうで、台所には煙が少ない。

語句
■東都 東の都洛陽。 ■分司 役人として勤務すること。 ■七旬 七十歳。 ■冠已掛 官を退く。 ■半禄 給料を半分に減らされること。 ■車先懸 退職すること。 ■遊客 遊び友達。

庖童朝告鹽米尽
侍婢暮訴衣裳穿
妻孥不悦甥姪悶
而我醉臥方陶然
起来與爾画生計
薄産處置有後先
先売南坊十畝園
次売東郭五頃田
然後兼売所居宅
髣髴獲緡二三千
半與爾充衣食費
半與吾供酒肉銭

庖童(ほうどう)朝(あした)に告ぐ 鹽米(えんべい)の尽くるを
侍婢(じひ)暮(くれ)に訴(うった)うる 衣裳(いしょう)の穿(うが)つを
妻孥(さいど)は悦(よろこば)ず甥姪(せいてつ)は悶う
而(しか)るに我 醉臥(すいが)して方(まさ)に陶然たり
起き来たって爾(なんじ)と生計(せいけい)を画(かく)す
薄産(はくさん) 處置(しょち)に後先(こうせん0)有り
先ず売らん南坊(なんぼう)十畝(じっぽ)の園(えん)
次いで売らん 東郭(とうかく) 五頃(ごけい)の田
然る後に兼ねて居る所の宅を売らば
髣髴(ほうふつ)たり緡(びん)を獲(う)ること二三千
半ばは爾(なんじ)に与えて衣食の費(ついえ)を充(み)たし
半ばは吾に与えて酒肉(しゅにく)の銭(ぜに)に供せん

現代語訳
調理番の童は朝に塩や米が無いことを告げ、
女中は暮れに衣装が破れていることを訴える。

妻は喜ばず、甥や姪は心配している。
だが私は酔っぱらって横になり、きわめていい気分だ。

起き上がってお前たちと生計の相談をしようか。
財産は少ないといっても、処分するには順序がある。

まず南側の十畝の園を売り
次に東側の五頃の田を売る。

しかる後に、以前住んでいた家を売れば、
二三千の金にはなるだろう。

半分はお前たちに与えて衣食を満たすことに充て、
半分は私に与えて酒や肉を買う銭にしよう。

語句
■庖童 調理番の童。 ■鹽米 塩と米。 ■侍婢 女中。 ■妻孥 妻。 ■薄産 わずかな財産。 ■緡 金。

吾今已年七十一
眼昏鬚白頭風眩
但恐此銭用不尽
即先朝露帰夜泉
未帰且住亦不悪
飢餐楽飲安穏眠
死生無可無不可
達哉達哉白楽天

吾今已(すで)に年七十一
眼は昏(くら)く鬚(ひげ)は白く頭は風眩(ふうげん)す
但(た)だ恐る 此の銭(ぜに)用(もち)い尽くさざるに
即(すなわ)ち朝露に先んじて夜泉に帰らんことを
未(いま)だ帰らず且(しば)らく住するも亦(ま)た悪しからず
飢(う)えては餐(くら)い楽しみて飲み安穏(あんのん)に眠る
死生(しせい)は可も無く不可も無し
達せる哉(かな) 達せる哉 白楽天

現代語訳
私はもう七十一歳。
目はかすみ、鬚は白く、頭はぼけている。

ただ恐れることはこの銭を使い尽くさないままに
朝露の前にあの世に行ってしまうことだ。

未だ死なずにしばらくこの世に生きているのもまた悪くはない。
腹が減っては食べ、楽しんで飲み、安穏に眠る。

死も生も、可もなく不可もない。
よくやった。よくぞやったぞ白楽天。

語句
■風眩 ぼけていること。

解説
会昌2年(842)退職した白楽天が、その喜びを歌った詩です。妻は喜ばず、甥や姪は心配しているが、私は酔っぱらって横になっていい気分だとか、土地を売って半分は私の飲み代にしようとか、好きなこといってますね!
白楽天のうれしそうなニヤニヤ笑いが目に浮かぶようです。奥さんが眉ひそめているのも目に浮かぶようです。今年定年退職して、さあこれからどんなに好きなことばかりして、楽しく生きてやろう…そんなふうに思っている方には、ぜひ大声で朗読してほしい詩です。



毎日が夢だもん

20170405135420229.jpeg


有明抄 4/5

 「野球選手になりたかったのが将来の夢で、なってからは毎日が夢だもん。たまらんよ。毎日が野球だもん」-。なかなか言える言葉ではない。大リーグで過酷なポジション争いをしていた当時、川崎宗則選手がインタビューに答えていた。

ようやくポジションをつかみ取っても、結果が伴わなければ、たちまち解雇される厳しい世界。プレッシャーにさらされながら、少年時代の憧れや夢を忘れずにいるのは難しいだろう。プロになっただけで慢心してしまう選手だって珍しくはない。

そのひたむきさと明るいキャラクターは、大リーグをも魅了してきた。カブス解雇のコメントも秀逸で「もうカブスの川崎ではありません。今は(鹿児島の実家の)川崎電気工事の川崎です。どこでも契約してくれるところでやります」とユーモアたっぷり。手放した側のカブスのファンから惜しむ声が相次ぐのもうなずける。

大リーグへ送り出してから6年。日本球界復帰、それも古巣のホークスへ。在籍当時の背番号「52」を、空けたまま待ってきたかいがあったというものだろう。

今年のホークスは12球団随一の投手陣に加えて、打撃陣も厚みが増し、滑り出しは上々。そこへムネリンご帰還とくれば、盛り上がるしかない。今年のスローガン通り「1(ワン)ダホー」という気分にもなる。たまらんね。

思い切り働く

水や空 4/5

 (1)真剣な表情を浮かべる(2)眉間にシワをできるだけ寄せる(3)腕を組んでうなる。「考えるふり」のポーズを『サラリーマン生態図鑑』(大和書房)が教えている。自虐的笑いを含みつつ、勤め人の"悲しいおきて"を分析した1冊。

例えば退社のタイミングについても事細かい。定時になると「ただならぬ空気がカイシャに充満」し、上司の「ジャ・オサキ」の声でようやく空気が緩んで帰宅が始まる-とある。

不文律のおきて、空気の類いは不用意に触りにくいが、もはや「当たり障りなく」とはいくまい。新年度のトップ訓辞で、異動の辞令交付式で、「働き方改革」の決意があれこれ示されたことだろう。

政府の実行計画では、残業時間の上限は原則「月45時間、年360時間」で、違反したら罰則という。「ジャ・オサキ」の声を待っていても、らちが明かない。

新社会人を迎えるこの季節、利口そうな「考えるふり」も、空気を読むのもひとまず置いて、たまには前のめりにやってみては-と余計な一言がつい浮かぶ。「ただただ働き続ける」ことと「思いきり働く」ことと。この違いに目を凝らす時なのだろう。

〈「何かやりたい」と「何かやる」はぜんぜん、ちがう〉。行動しないと何も始まらない、と。25年前の都銀の広告コピーだが、古びてはいまい。

…………………………
20170405131452667.jpeg


サラリーマンという生物の生態を解き明かした秀逸の本。

生息数が多く身近な生き物ではあるが、彼らは比較的新しい種であり、解明できていないところも多い。行動や習性は合理性に欠くところも多く、未だ謎の多いサラリーマンの生態をここまで明らかにできた観察者に敬意を表したい。

・・・というのは半分冗談で、しかし本書の内容はいたって真面目“ぶった”もので、そこがまた面白い。


サラリーマンの嗜好(なぜ黒い液体をよく飲むのか)や、休日の過ごし方、よくとるポーズ(お会計や、ちょっと通りますよ等のジェスチャー)などを紹介。

個人的にはもう少し文字量が多いほうが好みだが、価格分以上の面白さは味わえると思う。
何か面白い本を探していると言う人にはお勧めだ。


上記とほぼ同じ文章を載せたアマゾンレビューでは、★を4つにした。
自分なりの基準があり4つにしたわけだが、5つでもよかったかもしれない。

いや、面白さだけでいえば間違いなく5つ星だ。


それにしても、サラリーマンというのはなかなか不思議な生き物だ(私自身サラリーマンの範疇に入る)。先ほどのブログ記事でも触れたが、特にこのスーツとやら。なんで前がこんなに開いているんだよ。

クールビズの浸透でノーネクタイが冬でも増えたある日、先輩後輩らしき2人連れのサラリーマンの、こんな会話を耳にした。


「いや~寒いっすね。先輩、ネクタイしないんですか?」
「しないよ?」
「まじっすか!?ネクタイしないと寒くないっすか!?」


すでにスーツは日本のフォーマルな礼装にとどまらず、マフラーの役割も果たしているらしい。いっそのこと、冬は大きめの毛糸でできたネクタイでも売ればよかろう。


こういった実用性もなく不思議な服を当たり前のように着こなしているのだから不思議なもので、このような理屈では通らない習性がサラリーマンにはある。自分自身のことも振り返りつつ、そう感じる。みんな一様に、大量に、同じ方向(駅)へ向かっていくスーツ姿の集団。その姿はある意味かなり異様だ。


サラリーマンになった瞬間に、いくつかの思考スイッチが停止する。なんだかなぁと思いつつ、やめることもできない。




儀仗服

201704051349551c6.jpeg


くろしお 4/5


 直木賞作家・浅田次郎さんが陸上自衛官だったときの極めつけの失敗談である。来日したさる国賓待遇の某国大統領を「捧げ銃(つつ)」で出迎える儀仗(ぎじょう)隊員のひとりに選抜された。

 公式儀仗は保安中隊(当時)の役目だが、なぜか浅田さんらの連隊にお鉢が回ってきた。専門外でも失敗は許されない。連日、基本教練をおさらいし、銃身を握る音、床尾板(しょうびばん)が地面を打つ音が一致して、ひとつに聞こえるほど練度を上げ準備万全、当日を迎えた。

 現れた某国大統領は体重200キロはあろうかという小錦関のような超巨漢。派手な軍服に満艦飾の勲章を着けた姿に浅田さんらは絶望的なNGをやらかした。全員が笑いをこらえきれなかったのだ(浅田次郎著「勇気凜凜(りんりん)ルリの色」)。

 陸上自衛隊は国賓らを出迎える隊員用の特別儀仗服と演奏服を約半世紀ぶりに刷新する。緑色から紺色にするなどデザインを大幅に変更。今月上旬から使用する。デザイナーのコシノジュンコさんが協力して見栄えばかりでなく通気性やフィット感も向上させた。

 披露された特別儀仗服の記事を読んで思い出したのが浅田さんの著書にあった不謹慎ではあるがユーモラスな話だった。ブハッと噴き出す直前、隊員たちは直立不動で唇を震わせ、涙を流し、銃剣の先は波のごとく揺れさざめいたという。

 居合わせたお偉方も無理からぬことと考えたに違いない。浅田さんらにおとがめはなかった。戦闘が発生している地域への派遣など政府の無理を承知で働く自衛隊である。失笑ものの国会論戦に比べれば愉快で楽しい「捧げ銃」の失敗談だ。

20170405134611de8.jpeg 20170405134613059.jpeg

20170405134614c68.jpeg 20170405134616bf8.jpeg

石火光中にこの身を寄す

鳴潮 4/5

唐の詩人白楽天が「笋(たけのこ)を食す」と題した作品を残している。玉のようなその肌を裂き、炊き込みご飯にして10日も食べているが、ついぞ飽きない。南風が吹いたら竹になってしまうのだから、まだ食うぞ・・・。無類のタケノコ好き、春は至福の時だった。

白楽天はたとえている。世の中はカタツムリの角ぐらい小さい。その上で争って何になろう、と。<石火光中にこの身を寄す>。しかも、石と石を打ち合わせて出る火のごとく、あっと言う間の人生なのに。

今年の新社会人は、全国で推定89万人に上るという。出勤途中に見かけたのは、どこの企業か官公庁か。あっと言う間の人生だけど、春は始まったばかり。その姿がまぶしいのも道理である。

人生の四季、春には春、夏には夏と、それぞれにやるべきことがある。南風が吹いて竹になる前に、吸収すべきを吸収しておかないと、後々が大変だ。

といったことは、それぞれの持ち場で、先輩からよく聞いてもらいたい。過労自殺が問題となっての今年、小欄が気掛かりなのは、悲劇が繰り返されないか。

いにしえの詩人は言っている。うまくいってもいかなくても、長くもない人生だ、楽しみなさい、口を大きく開けて笑いなさい-。寝る前にふっと力を抜いて、自分は今日笑ったか、確認してみよう。命より大事な仕事は、どこにもない。
[ 続きを読む » ]

現代語訳

滴一滴 4/5

平安時代に清少納言がつづった「枕草子」。冒頭の有名な一節を「春って曙(あけぼの)よ!」に直すなど、全文を現代の女子高校生の話し言葉調に訳したのは作家の橋本治さんだ。

何かにつけて「いとをかし」と言う清少納言は、「かわいい」を連発する現代っ子に例えると確かに分かりやすい。古典の現代語訳には、時を隔てて分かりにくくなった意味を伝える効用がある。

作家の高橋源一郎さんが現代語訳した「教育勅語」が話題だという。先月、ツイッターに投稿した。原文は明治に作られ、国民が国家への忠誠心を養うよう、教育や道徳の基本理念を示している。

軍国主義につながったなどとして戦後に国会でも否定された教育勅語だが、親孝行や夫婦の和を説くなど現代に通用する内容もあると再評価する動きがある。ただ、「朕(ちん)惟(おも)フニ」で始まる文章は難解で、善しあしを考えにくいのは確かである。

高橋訳では、国家に貢献を求めるくだりはこうなる。「天皇家を護(まも)るために戦争に行ってください。それが正義であり『人としての正しい道』なんです」。

その教育勅語について、安倍政権は教材に使うことを否定しないとの答弁書を閣議決定した。閣僚からも擁護の発言が続く。負の側面を学ぶのならともかく、勅語の復活を目指すような動きは見当違いだろう。ぜひ憲法と読み比べてみたい。



…………………………


教育勅語①「はい、天皇です。よろしく。ぼくがふだん考えていることを
いまから言うのでしっかり聞いてください。もともとこの国は、ぼくたち
天皇家の祖先が作ったものなんです。知ってました?
とにかく、ぼくたちの祖先は代々、みんな実に立派で素晴らしい徳の
持ち主ばかりでしたね」

教育勅語②「きみたち国民は、いま、そのパーフェクトに素晴らしい
ぼくたち天皇家の臣下であるわけです。そこのところを忘れては
いけませんよ。その上で言いますけど、きみたち国民は、長い間、
臣下としては主君に忠誠を尽くし、子どもとしては親に孝行をして
きたわけです」

教育勅語③「その点に関しては、一人の例外もなくね。その歴史こそ、
この国の根本であり、素晴らしいところなんですよ。そういうわけです
から、教育の原理もそこに置かなきゃなりません。きみたち天皇家の
臣下である国民は、それを前提にした上で、父母を敬い、兄弟は仲良
くし、夫婦は喧嘩しないこと」

教育勅語④「そして、友だちは信じ合い、何をするにも慎み深く、博愛
精神を持ち、勉強し、仕事のやり方を習い、そのことによって智能を
さらに上の段階に押し上げ、徳と才能をさらに立派なものにし、
なにより、公共の利益と社会の為になることを第一に考えるような
人間にならなくちゃなりません」

教育勅語⑤「もちろんのことだけれど、ぼくが制定した憲法を大切に
して、法律をやぶるようなことは絶対しちゃいけません。よろしいですか。
さて、その上で、いったん何かが起こったら、いや、はっきりいうと、
戦争が起こったりしたら、勇気を持ち、公のために奉仕してください」

教育勅語⑥「というか、永遠に続くぼくたち天皇家を護るために戦争
に行ってください。それが正義であり「人としての正しい道」なんです。
そのことは、きみたちが、ただ単にぼくの忠実な臣下であることを証明
するだけでなく、きみたちの祖先が同じように忠誠を誓っていたことを
讃えることにもなるんです。

教育勅語⑦「いままで述べたことはどれも、ぼくたち天皇家の偉大な
祖先が残してくれた素晴らしい教訓であり、その子孫であるぼくも臣下
であるきみたち国民も、共に守っていかなければならないことであり、
あらゆる時代を通じ、世界中どこに行っても通用する、絶対に間違い
の無い「真理」なんです」

教育勅語⑧「そういうわけで、ぼくも、きみたち天皇家の臣下である
国民も、そのことを決して忘れず、みんな心を一つにして、そのことを
実践していこうじゃありませんか。
             以上! 明治二十三年十月三十日 天皇」
                        (高橋源一郎訳)

字解

中日春秋
 
かつての大阪漫才の名コンビのミヤコ蝶々・南都雄二。諸説あるそうだが、伝わる南都さんの芸名の由来がおかしい。

蝶々さん、漢字が苦手で台本を読んでは相方に「何という字や」としばしば尋ね、そのしゃれから芸名がついたという。二葉亭四迷の名の由来「くたばってしまえ」を連想する。

語呂合わせやしゃれによって、音を漢字に変換する。日本人の得意技なのか。この方式で外国人名を日本らしい芸名、筆名とする人もいる。推理作家の江戸川乱歩は米作家エドガー・アラン・ポーから。俳優の益田喜頓さんは米俳優のバスター・キートン。作曲家の久石譲さんはジャズ界の大御所クインシー・ジョーンズである。

さて問題はドイツ。漢字表記は「独逸」や「独」となる。一八〇〇年代にはすでにあったと聞くが、「独」の当て字に対し、ドイツ人の漢字研究者クリストフ・シュミッツさんが差別的ではないかと問題提起している。

気にしたことがなかったが、白川静さんの「字解」によると「独」の字には「一匹の獣」の意味がある。日本人得意の語呂合わせの類いで、ドイツに対し侮蔑の意味を込めケモノヘンを当てたわけではないと信じるが、妙な漢字を勝手に当てられた側には不愉快な話であろう。

「逸」には逸品など、良い意味もあるとなだめてみても収まるまい。傷つく人がいる。問題提起に耳を傾けたい。

いちばんぼし

学校図書 2年

いちばんぼし
      まど・みちお

  いちばんぼしが でた
  うちゅうの
  目のようだ

  ああ
  うちゅうが
  ぼくを みている


[ 続きを読む » ]

学校図書2年

  山
    原 国子

うれしいときは
山をみる
どっしり すわった
山をみる
”しっかりやれよ”と
いうように
山はだまって
ぼくをみる

かなしいときも
山をみる
どっしり すわった
山をみる
”だいじょうぶだよ”と
いうように
山はだまって
ぼくをみる

[ 続きを読む » ]

たべもの

学校図書 2年


「たべもの」
    中江(なかえ) 俊夫(としお)

もこもこ さといも
ほこほこ さつまいも
はりはり だいこん
ぱりぱり たくあん
ぽりぽり きゅうり
かりかり らっきょう
つるつる うどん
くるんくるん こんにゃく
ぷよぷよ とうふ
ぬるり わかめ
しこしこ たこ
しゃきしゃき はくさい
こりこり こうめ
ぷりんぷりんの とまと
がすがす なし
ひりひり しょうが
ぴんぴんした たい
あつあつの ふろふきだいこん
ほかほかの ごはん
[ 続きを読む » ]