科学雑学の記事 (1/1)

金メダルは金じゃない?

リオオリンピックでは、日本は12個の金メダル、8個の銀メダル、21個の銅メダルを獲得しました。オリンピックのメダルの例をあげるまでもなく、金・銀・銅は、昔から世界で用いられてきた金属です。今回は、この3つの金属について、なぜ古くから知られ、われわれの生活に密着してきたのかを述べたいと思います。

金メダルは金じゃない?
 オリンピックに出場する全競技者にとって、いや、オリンピックを目指しながらその志がかなわなかった全競技者にとっても、メダルは特別なものなのだと思います。その頂点に君臨する金メダルは、中でも特別なものなのでしょう。「最高でも金、最低でも金」なんて言葉もありました。

 オリンピックの金メダルは、そのような競技者の純粋な思いを象徴する混じりけのない純金でできています、と言いたいところですが、実はそうではありません。IOC(国際オリンピック委員会)の定めるオリンピック憲章では、「純度92.5%以上の銀製メダルの表面に6g以上の金をメッキしたもの」と定められているそうです。

 さらに、同憲章では、銀メダルは、純度92.5%の銀と定められていますので、金メダルと銀メダルは材質的にはごく近いものということになります。銅メダルについては、特にIOCの規定はないそうですが、英語の名前「bronze medal(青銅メダル)」の通り、きっと100%の銅ではないのでしょう。

 なお、科学者にとっての金メダルといえば、ノーベル賞のメダルですが、こちらは純度75%の金(18金)製なのだそうです。

貨幣としての利用
 金、銀、銅と聞けば、メダルの次に思いつき、かつもっとも身近な利用例は、貨幣(硬貨、コイン)でしょう。実際にその歴史は古く、紀元前7~8世紀ごろに世界で最初に使われた貨幣は、金や銅でできていたそうです。日本最古の貨幣として知られる和同開珎(わどうかいちん、わどうかいほう)には、銅貨と銀貨がありました。また、日本最古の金貨は、それから遅れること52年、760年に登場しました。

 それ以降、様々な金・銀・銅貨が生まれました。江戸時代を中心に鋳造された大判や小判は、その中でも最もよく知られたものです。現在では、金貨と銀貨は記念硬貨以外には使用されていませんが、銅は今でも一番重要な貨幣の材質です。
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〈図1〉現行の貨幣の成分グラフ

 〈図1〉に、 アルミニウム100パーセントの1円硬貨を除く、現行の代表的な貨幣の成分を示します。このように、多くの貨幣は銅合金でできています。そして、どのような金属を、どのくらいの割合で混ぜるかによって、いろいろな色がでてきます。

 金色の5円硬貨は「黄銅(真鍮、英語ではbrass=ブラス)」からできています。この同じ材質は、トロンボーンやホルンなどの楽器にも使われていることから、これらまばゆい金色の楽器を中心に編成されている楽団のことを「ブラスバンド」と呼ぶわけです。

 10円硬貨は、上で少し述べた「青銅(ブロンズ)」でできています。青銅と言えば、オリンピックの銅メダルのほかに、紀元前の青銅器文明で知られるように、もっとも古くから知られている合金です。

 その他、50円硬貨・100円硬貨・旧500円硬貨が白銅でできています。現在の500円硬貨は、ちょうど5円硬貨と旧500円硬貨の中間のような成分でできています。現在の500円硬貨が、前のものよりも少し黄色っぽいのに気付いている方はいらっしゃいますか?

地学と化学:なぜ、金・銀・銅は古くから利用されているか

 さて、金・銀・銅は、なぜ古くに人類に発見され、利用されてきたのでしょうか。地学・化学の観点から見てみたいと思います。

(1) 金・銅はその特徴的な色から、銀は金との共存から
金・銀・銅は、あらゆる金属の中で、特に古くから発見されていました。銅は、紀元前7000年前ごろから、そして金・銀も紀元前2600年前には発見、利用されていたようです。
それは、まずはその特徴的な色から。金の黄金色、銅のあかがね色。このようなはっきりした有色の金属はほかになく、ほかはすべてピカピカ光る白色(いわゆる銀色)になります。

 銀は、色については他に似たような金属が多いのですが、金と密接に共存する場合が多く、貴重な金と一緒に出てくる、金に負けず劣らず美しい金属という認識だったのでしょう。これで、銀が白色の金属の代表として認識されたのだと思われます。

(2) 鉱石をつくりやすい
当たり前の話ですが、金・銀・銅などの金属は、すべて地球から、しかもそのほんの表面に当たる部分(地殻と呼びます)から得られます。それでは、金・銀・銅や鉄のように、古代からその存在が知られ、利用されてきた金属は、地殻にたくさん存在するのでしょうか。

ストローで何故水を吸い上げられるのか?


ストローで何故水を吸い上げられるのか?

意味が解りにくいかもしれませんので念の為。
つまりこういうことです。
『上にあるのは空気なのに、空気を吸って水が昇ってくるのは何故か?』
ちょっと考えればわかるかもしれませんが、これは簡単な物理を応用しています。
ストローで水を吸い上げようとする場合、まずは上にある空気を吸うことになります。
すると、そこの空気は当然吸い込まれていき、ストロー上部は空気が薄くなります。
空気が薄くなる、と言う事は、空気の圧力(気圧)が低くなる、と言う事です。
当然、その気圧が低くなった部分から見ると、その真下の空気は気圧が高く見えます。
空気と言うのは、気圧が高いところから低いところへと流れる習性を持っています(他のほとんどの物質もそうです)。
そのため、真下にある空気が上へ昇ります。
すると当然その更に真下は空気が薄くなるので気圧も低くなり、そのまた更に下の空気が上に上がります。
これが繰り返され、ついには水も上へ昇り、最終的に口まで到達するのです。

北極点に方位磁針を置くとどうなる?


北極点に方位磁針を置くとどうなる?

誰もが一度は考えるこの疑問。
果たして、北極点に磁石を置くとどうなるのでしょうか?
やはり、真下を向いて直立するのでしょうか?
と思いきや、実は直立などせずに、方位磁針のN極は南東の方角を指します。
これはいったい何故かと言うと、方位磁針が指している北とは、北極点ではなく「北磁極」だからです。
しかし、どうして北極点と北磁極はずれているのでしょうか?
北極点は地球の自転軸の北端にあります。
一方、北磁極は、地球内部の核の自転軸の北端にあたります。
核はどろどろの溶岩のようなものですので、地表面の自転と核の自転との間にわずかなずれが出来るのです。
これが北極点と北磁極が異なる理由です。
しかも、この北磁極、なんとたえず移動をしています。
ですので、「方位磁針は常に一定の方向を指す」と言いますが、あれは厳密には間違いなのです。
この移動の際、過去に何度か北極点と北磁極が一致した事ももちろんあります。
が、北極極と一致する事は、まれな事なのです。
ちなみにこれは南極でも同じ事。
南極点と南磁極とがあり、両者は微妙にずれています。
もし北極点、南極点に行きたい場合は、方位磁針ではなく、天体を目印にして行かないと、なかなか両極点にはたどり着きません。
この極点と磁極のずれは、日常生活ではもちろん問題ありませんが、
航海の際などは、常にこのずれを考慮しており、もし考慮しないと、とんでもないところに出てしまう恐れがあるとか。
なお、北磁極、南磁極に行くと、ちゃんと直立した方位磁針を見る事が出来るんだそうです。

真空パックは真空じゃない!?


真空パックは真空じゃない!?

食料品は、酸素に触れると変質します。
そこで、密閉容器に入れて酸素を断てば、変質を防ぎながら長期間保存することができます。
真空パックはそのうちの一つの方法ですが、実は真空パックは本当の「真空」ではありません。
真空とは、いかなる物質も全く無い状態(空間)を言います。
完全な真空は現在の科学技術では、作り出す事が出来ないのです。
真空パックや真空管の真空は低圧(減圧)のことで、その中にはたくさんの気体分子が残っています。
1気圧の気体だと、一平方センチメートルの体積に1兆個の3千万倍もの分子があり、
現在(2001年)最も高性能の真空ポンプを使っても、3万個の分子が残ってしまうと言われています。
真空は人工的に作り出すことはできませんが、宇宙には真空に近い空間があります。
それは銀河系の外にあって、その空間は1平方メートルに原子が1個しかないようなところで、ほとんど真空状態なのです。
ただし、ここでも「ほとんど真空」なのであり、「完全な真空」ではありません。
実は「完全な真空」は、自然界には存在しない(発見されていない)のです。
ですので、「宇宙=真空」と言うイメージが強いですが、実は宇宙は真空ではありません。
何も無いように思える宇宙空間でも、目に見えない多くの原子が、そこら中を飛び回っているのです。

何故夏は暑く冬は寒いのか?


何故夏は暑く冬は寒いのか?

日本では、夏はとても暑くて、冬はとても寒いです。
北海道など、夏は最高気温30度近く行くのに、冬は最低気温が氷点下何度です。
これは、常識ですが、一体何故夏は暑くて冬は寒いのでしょうか?
結論から述べますと、太陽からの熱の受け具合が違うからです。
と言っても、太陽との距離が変わっているわけでも、太陽が小さくなっているわけでもありません。
厳密に言えば、太陽との距離は若干変わっているのですが、それは、地球と太陽の距離(約1.5億km)に比べれば微々たる物。
地球の気温に影響を及ぼすとは、到底思えません。
さて、では、いったい何故熱の受け方が変わるのでしょうか?
これは、地球規模の問題になります。
地球は、コマのようにグルグルと回転しています(これを自転と言います)。
この回転の軸は、太陽に対して直角ではなく、微妙に傾いているのです。
そして、地球は更に太陽の周りを回っています(これを公転といいます)。
地球は傾いているので、太陽に対してどこにいるかで、太陽の熱の受け方が違ってきます。
夏はほぼ真上から太陽の熱を受けるのに対し、冬は南の方から熱を受けます。
受ける角度が違うと、地上に熱が届くまでの空気の厚さも違ってきます。
そうすると、届くまでに奪われる熱の量に差が出てきます。
その為、冬は寒くなるのです。
また、真上から受けるのと、南の方から受けるのとでは、同じ面積に対する光の強さもだいぶ違ってきます。
これは、簡単な実験で試すことが出来ます。
紙と懐中電灯を用意してください。
そして、紙を地球(日本)、懐中電灯を太陽だと思ってください。
まず、懐中電灯を紙の真上に持ってきて、光を当てます。
これが夏です。
次に、懐中電灯を傾けて紙に光を当ててください(いっそのこと、懐中電灯を寝かせてもいいです)。
すると、光が当たる部分が広くなるはずです。
これが冬です。
夏と冬。冬の方が、夏よりも、光の当たる面積が広くなります。
しかし、懐中電灯から放たれる光の量は同じ。
例えば、この時放たれる光の量が100だとすると、
夏は10ぐらいの面積で100の光を受けるのに対し、冬は100ぐらいの面積で、100の光を受けます。
すると夏は、面積1で受ける光の量が10なのに、冬は1しか受けられません。
そのため、寒くなってしまうのです。
光の量が減ると、何故寒くなるかというと、地球は、太陽からの光で温まっているからです。
先ほどから、「太陽の熱」と言っていますが、正確には「太陽の光に含まれる赤外線」なのです。
この赤外線が「太陽の熱」であり、これが当たる量が減れば、当然寒くなる、と言うわけなのです。

炭酸水に入れた氷は、何故速く溶ける?


炭酸水に入れた氷は、何故速く溶ける?

同じ室温、同じ水温、同じ量の炭酸水と水に氷を浮かべると、炭酸水に入れた氷の方が、速く溶けます。これは何故でしょうか?
炭酸水と言うのは、その名の通り、炭酸の入った水です。炭酸とは、二酸化炭素のことです。
炭酸水には、この二酸化炭素が、普通に溶けきれる量よりも、多い量が無理矢理溶かし込まれています。
その為、ちょっとの刺激で、すぐに二酸化炭素の泡が発生してしまいます。
氷を入れることも、炭酸水にとってはかなりの刺激。
その為、泡が大量に出ます。
ここに氷の速く溶ける秘密が隠されているのです。
冷える、と言うのは、「冷やすもの」が「冷やされるもの」から熱を奪い取ること。
当然、いつまでも冷やし続ければ、「冷やすも」のと「冷やされるもの」の温度は同じになります。
こうなると、「冷やすもの」は、もう「冷やされるもの」からは熱を奪いません。
これを氷と水に当てはめて考えてみましょう。
冷やすものが氷、冷やされるものが水です。
氷は、水の中に入れられると、すぐさま自分の周りの水(接している水)を冷やします。
しかし、自分の周りの水(接している水)を冷やしてしまうと、それより外側にある、接していない水は、なかなか冷やすことが出来ません。
しかし、炭酸水では、二酸化炭素が大量に出ているため、冷やされた二酸化炭素がどんどん外に出ていく上に、
二酸化炭素が下から上へ行くので、コップの中の液体が、グルグルとかき回されます。
この二つが掛け合い、一番上で述べたような現象がおこるのです。

透明人間ははたして可能か?

透明人間ははたして可能か?

もし、透明になれたならば、完全犯罪目白押し、なんでも出来てしまいます。
無賃乗車、空き巣、覗き……(全て犯罪です)。
しかし、この透明人間、はたして科学的に可能なんでしょうか?
実は透明人間は実際に出来るのです。
ただ、現在の科学技術(と言うより、どちらかと言うと医学)では不可能なだけなのです。
透明人間のなり方は、まず、体の色素をすべて抜きます。
そうすると、骨と血液、髪の毛だけになります(見た場合)。
そのあと、毛という毛をそります。
そして、全ての骨を、「骨と同じ強度があり、屈折率が色素を抜いた体と同じである物質」と入れ替えます。
「屈折率」とは、光の曲がり具合のこと。
空気中から水中へ光が入ると、光はカクンと折れ曲がります。
これがどのぐらい折れ曲がるかと言うのが、屈折率です。
色素を抜いた体と屈折率が同じと言う事は、色素を抜いた体から、その物質に入っても、光が曲がらない、と言う意味です。
次に、血液をイカの血と入れ替えます。
これは、イカの血が、空気と屈折率がほぼ同じ(つまり、透明)だからです。
そうすれば、はれて透明人間となれます。
しかし、実際には「透明」とは言い切れません。
体の色素を抜いて、血液を全てイカの血にしても、まだ微妙に見えてしまうのです。
ですが、空気中ではなく、水に入ると透明になります。
ただし、目も透明にしてあるため、物が見えなくなります。
物が見えるのは、目の網膜が光を受けるため。
しかし、透明になると光が貫通してしまうため、光をとらえる事が出来なくなってしまうのです。
透明人間になっても物が見たければ、せめて角膜と網膜だけは残しておきたいところ。
しかしそうすると、なにやら奇妙なフニャフニャの物体が、目線の高さに浮く事になり、
おそらく、異様な光景となることでしょう。
ちなみに、「透明」とは、空気との屈折率が0.05以下の状態の事を言います。

カイロがお店に並んでいる間に冷めないのは何故?

カイロがお店に並んでいる間に冷めないのは何故?

冬になるとお世話になるカイロ。
さてこのカイロ、体を温めるのに使いますが、使っている間にどんどん熱が弱くなり、最後には無くなってしまいます。
なのに、お店に並んでいる間に冷める、と言うことはありません。
これは一体何故でしょうか?
それにはまず、カイロの原理を知っていなければなりません。
カイロの中には、鉄の粉が大量に入っています。
この鉄の粉が熱を発生させているのです。
鉄というのは知っての通り錆びます。
この錆びるときに、熱を放出するのです。
カイロは、この原理を応用して、熱を発生させているのです。
錆びる、と言う現象は、鉄と酸素が化合(酸化)する(結びつく)ことです。
ですので、酸素を遮断すれば鉄が錆びず、熱が出ません。
そのため、お店に並ばせるときは真空パックに入れ、酸素を遮断しているので、鉄の粉は錆びず、熱も出ません。
ちなみに、振ると速く温まる、と言いますが、あれは正論なのです。
振らないと、中にある鉄の粉が密集しており、奥の方の鉄の粉が酸化できません。
しかし振ると、鉄の粉がかき回され、多くの粉が酸素と触れる事になり、速く多くの熱が出る事になります。
酸化すればするほど温まるので、速く温まる、と言う訳です。
もちろん、全てが酸化しきってしまえばそれまでの命なので、振ると温まるのも速いですが、その効果が切れるのも速いです。
また、カイロの中には、単純に鉄の粉だけが入っているわけではなく、他にも色々入っています。
水や塩、そして木の粉などです。
カイロは鉄が酸化すると熱を発生させる原理を利用したもの。
塩水を鉄にかけると、この酸化が早まるのです。
その塩水を木の粉に染み込ませておくことで、徐々に鉄に塩水を触れさせます。
この分量を何度も変え、発熱時間を計測し、熱の持続時間が長過ぎず、遅過ぎないカイロを誕生させたのです。

テープの声と自分の声は何故違う?

テープの声と自分の声は何故違う?

歌を歌っている人や、演劇をしている人は、一度は自分の声をテープに取っているはず。
しかし、その声は何故か、自分の声と全く違います。
なのに、他人の声はテープに取って聞いても、ほとんど変わりません。何故でしょうか?
これは、音が振動によって伝わる、と言う点に注目すると解ります。
声は、喉の奥にある、声帯によって発生されます。
そして、声帯によって発生された声は、喉から口に伝わり、そこから外にでて相手の耳に届き、相手に聞こえる訳です。
しかし、自分の声を聞く時は、声帯から発生された音が、頭蓋骨を伝わり、そこから鼓膜へ伝わっています。
普段の声とテープの声が違うのは、このため。
音質は、伝わるものによって違います。
例えば、水の中と外では、同じ音でも、だいぶ違う音に聞こえます。
これは、水の中では水を、水の外では空気を伝わって音が聞こえるためです。
とすれば当然、空気を伝わって聞こえる音と、頭蓋骨を伝わって聞こえる音にも、違いが生まれます。
普段聞いているのは、頭蓋骨を伝わってきた声。
しかし、テープで聞くと、声が空気を伝わって聞こえてきます。
そのため、普段聞いている自分の声と、全く違う声に聞こえてしまうのです。
ちなみに、テープで聞こえる声は、自分の周りの人間が聞いている、自分の声。
他人の声をテープに入れても変わらないのは、テープでも生でも、テープを伝わってきているから、なのです。

時速1370kmで移動中

ただいま時速1370kmで移動中

僕たちは、いま時速1370kmで移動中です。
と言っても、地球の自転の話です。

ちなみに、遠心力で僕たちが振り落とされないのは、重力のおかげです。

あんなに重い飛行機が何故飛ぶ?


あんなに重い飛行機が何故飛ぶ?

おそらく、これは科学の疑問の定番と言っていいでしょう。
全重量何トンもある鉄の固まりがなぜあんなに軽々(?)と空を飛ぶのか?
江戸時代末期に黒船がやってきた時、人々は「なぜ鉄の固まりが海に浮くのか!?」と不思議がっていたのですから、それが空を飛んだら、失神してしまうでしょう。
さて、前置きはこの辺にしておいて、本題。
飛行機はつばさがあります。
これが無ければ、当然飛行機は飛べません。
つばさに正面から空気があたると、当然空気は上下に分離されます。
飛行機のつばさは、下面が平らで、上面が丸みをおびていて、さらに上下に分かれた空気は同時につばさの後ろに到達します。
そのため、上に行った空気の速度が速くなります。
空気には、速く動くほど周囲に及ぼす圧力(空気圧)がどんどん低くなる、と言う性質があります(これを、ベルヌーイの定理と言います)。
物は高気圧(高い気圧)から低気圧(低い気圧)の方へを移動しようとする現象があります。
ということはつまり、つばさの上部の方が気圧が低くなることにより、つばさは上へ上へと行こうとします。
もちろん、飛行機本体も。こうやって上へ向かって飛んでいくのです。
…と、言うのが一般的に説明されますが、実は6行前の「上下に分かれた空気は同時につばさの後ろに到達する」と言うのは、間違っているとも言われています。
上面の空気は、下面の空気と同時に後ろには到達せず、従ってベルヌーイの定理も適用できない…。
飛行機の飛ぶ理由は、目下論争中だそうです。

寒い日に息を吐くと、何故白くなる?

寒い日に息を吐くと、何故白くなる?

冬に息を吐くと、息が白くなります。
誰でも知っている事ですが、そう言う事ほどナゾが多いもの。一体何故吐く息が白くなるのでしょうか?
それは、吐いた息の中身に関係があります。

「息」と言えば、当然空気です。
空気と言うと、酸素、窒素、二酸化炭素ぐらいしか入っていないように思えますが、実は他にも色々入っています。
そして、そのうちの1つ。「水蒸気」が、この白い息の正体なのです。
寒い日に息を吐くと、息の中の水蒸気が冷やされて水になり、あの白い煙のようになって現れるのです。
そう、あの白いものは水蒸気が液化した、ただの水なのです。
ちなみに、お湯を沸かしたときに見られる湯気も、これと全く同じ原理で現れるのです。
ただ、お湯を沸かした場合は、お湯の温度が何十度もある為、暑い真夏でも湯気が出るのです。
理論上は気温が自分の体温より低い場合に息が白くなります
(その割には、気温が15度ぐらいでは息が白くならない。見えないだけなのか、それともなにか別な要因が有るのかは不明)。
なお、白い息は途中で消えてしまいますが、これはこうして説明できます。

空気には「飽和水蒸気量」と言う物があります。
これは、「空気が取り込める最大の水蒸気の量」と言う意味です。
空気中の水蒸気の量が、飽和水蒸気量に近くなると、水は徐々に蒸発しにくくなります。
しかし、実際そこら辺の空気が飽和水蒸気量ギリギリまで水蒸気を溜め込むことは、滅多にありません。
そして、白い息の正体の水は、ものすごく細かいため、温めなくても、すぐに蒸発してしまうのです。
そのため、白い息を吐いても、すぐに見えなくなってしまうのです。
ちなみに、この白い息は、南極では現れないそうです。
水蒸気が水になるためには、低い温度の他に、ホコリなど、「核」になる物が必要なのです。
しかし、南極は空気が澄んでいるため、この「核」が存在せず、場所によっては、いくら息を吐いても白くならないんだそうです。

火に水をかけると何故消える?


火に水をかけると何故消える?

「火は水で消える」これは常識です。
では、何故火に水をかけると消えるのでしょうか?
火が燃えるためには、3つの要素が必要です。
3つの要素とは、燃える物、燃えるための熱、酸素です。
このどれか一つが欠けると、火は消えてしまいます。
では、水をかけるとどれが欠けてしまうのでしょうか?
水が酸素を遮る? 水が火の温度を下げる?
とりあえず考えられるのはこの2点。では、どちらが正解なのでしょうか?
正解は、両者。でも、厳密には前者はちょっと違います。
順を追って説明しましょう。
まず、火に水をかけると、水は火の熱を奪います。
すると、当然燃えるための熱が減り、火が消えるか、消えはしなくともかなりアンバランスな状態になります。
そして、水が火から熱を奪えば、当然水は熱せられ、水蒸気となります。
水は水蒸気になると、体積が何倍にも増えます。
水が火の上で水蒸気になると、体積が何倍にも増えるため、周りの酸素が全て押しのけられます。
そのため、酸素が無くなり、火は消えてしまうのです。
火に水をかけると消えるのは、水が火の熱を奪い、同時に気化して周りの酸素を押しのけるため、なのです。

マイナスイオンってなに?


マイナスイオンってなに?

「マイナスイオン」と言うのをたまに聞きますが、これは一体なんでしょう?
滝の下にはマイナスイオンが豊富、なんてことも聞きますが、それは真実なのでしょうか?

まずは、「イオン」についての説明をしましょう。
「イオン」とは、簡単に言うと、物質を構成している「原子」というものが、電気を帯びた状態のことをいいます。
つまり、物質を構成している「原子」というものが電気を帯びると、「イオン」と呼ばれるようになるのです。
この「イオン」がマイナスの電気を帯びていると、「マイナスイオン」と呼ばれるわけです(ちなみに、プラスの電気を帯びていると「プラスイオン」と呼ばれます)。

では、どうやってマイナスの電気を帯びているのでしょうか?
「原子」と言うのは、大きく3つのもので構成されています。
「陽子(ようし)」「中性子」「電子」の3つです。
このうち「陽子」はプラスの電気を、「電子」はマイナスの電気を、既に帯びているのです(「中性子」は、電気を帯びていません)。
原子は、この3つで構成されているのですが、3つ目の電子が、時々原子から抜け出したり、他から入ってきたりするのです。
原子はそのままの状態だと、陽子の数と電子の数が等しく、お互いにお互いの電気を打ち消しあっています。
しかし、電子が抜け出すと、電子の数の方が減ってしまうので、電気が打ち消しあわず、プラスの電気を帯びてしまうのです。
逆に、他から電子が入ってくると、電子の数の方が多くなるので、マイナスの電気を帯びます。
そしてこれが、「マイナスイオン」と言うわけです。
一時流行ったの「マイナスイオン」とは、水のマイナスイオン。
つまり、マイナスの電気を帯びている水の原子(正確には分子。分子とは、原子の集まったもの)が流行っていた訳です。
この(水の)マイナスイオンは、衝撃によって大量放出されます。
ですので、大量の水が莫大な衝撃を受ける滝の下は、マイナスイオンが豊富、と言う訳です。

では、ここで自宅で簡単にマイナスイオンを発生させる方法を一つ…。
その方法とは、「シャワーを浴びる」。ただこれだけです。
シャワーを浴びますと、その衝撃によりマイナスイオンが放出。
十数分間シャワーを浴びただけで、お風呂場はあっという間にマイナスイオン室と化します。
「半身浴」というのがありますが、シャワーを浴びた後にやれば、プラスアルファ効果も期待できるかもしれません。

ただ、実を言うと、「マイナスイオンが体に良い」と言うのは、科学的に全く根拠のない話。
今現在、「マイナスイオンが体に良い」と言う科学的証拠は、全くないのです。